『休職の終了・満了』の労働判例

2025.05.29 【判決日:2024.10.31】
日本硝子産業事件(静岡地判令6・10・31) 最低賃金の「試し勤務」せず休職満了で退職扱い 復職時に会社への協力怠る
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 休職から復職する際、最低賃金の試し勤務を拒否した執行役員が、復職を認められず違法等と訴えた。静岡地裁は、会社が治ゆを認定できるよう労働者は協力義務を負うとした。出勤を命じる必要性等を認めたうえ、賃金の協議に会社は応じる意向だったとして、会社の提案を理由とした出勤拒否は正当化できないとした。なお、管理監督者と認めて割増賃金請求も退けた。……[続きを読む]

2024.10.24 【判決日:2023.04.10】
ホープネット事件(東京地判令5・4・10) 双極性障害で1年半休職して自然退職扱いは? 復職可の主治医診断を否定
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  • 休職
  • 休職の終了・満了

 双極性感情障害の休職期間が満了して退職扱いされた営業職の元従業員が、主治医の診断書に基づき復職可能として地位確認等を求めた。東京地裁は、産業医との面談の内容等から退職扱いを有効とした。生活のリズムが確立されておらず、薬効の強い薬剤を多種類服用していることから、休職前の業務を通常遂行できるほどに回復しておらず、その見込みもないとした。 生……[続きを読む]

2024.01.11 【判決日:2021.10.27】
ツキネコ事件(東京地判令3・10・27) 私傷病休職明けに配転拒否、欠勤を続けて解雇 原職以外への復職命令有効
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 精神疾患による休職から復職する際、配転を拒み解雇された開発部長が、地位確認等を求めた。東京地裁は、元の職場は避けた方が良いとした主治医の意見や、厚労省の手引きは原職復帰に限定していないことから、製造班への配転命令に違法性はなく、無断欠勤による解雇を有効とした。休職中のリハビリ作業は債務の本旨に従った労務提供といえず、無給に合意していたと……[続きを読む]

2021.01.28 【判決日:2020.04.15】
東京キタイチ事件(札幌高判令2・4・15) 食品製造中のケガ治ったが復帰先ないと解雇に 「回避努力」を尽くさず無効
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 食品製造中にケガをした労働者に対し、治ゆ後も従前業務は困難で配置転換も拒否したとして解雇した。配転提案を解雇回避努力として評価した一審に対し、高裁は配転を拒否すれば解雇もある旨の説明がないなど努力を尽くしたとはいえず、治ゆの診断から2カ月後の解雇を無効とした。元従業員は、医師の「復帰の承諾」があったと申告しており、高裁は、会社は申告内容……[続きを読む]

2019.04.25 【判決日:2018.07.27】
一心屋事件(東京地判平30・7・27) 復職後は業務軽減し手当減、休職前の賃金請求 職務変更と減額に関連なし
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  • 賃金請求権
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 ケガから復職時に業務変更と手当減額の打診を拒否した元従業員が、就労できなかったのは会社の責任として休職前の賃金を請求した。会社は、負担軽減のため業務を限ったと主張。東京地裁は、職務に対応する手当の廃止は許容されるが、定額残業代の不支給と通勤手当の減額は、人事権行使の範囲にとどまらず同意なく決定できないとした。使用者の責めに帰すべき事由に……[続きを読む]

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