判決年月2021年7月の労働判例

2022.03.17 【判決日:2021.07.21】
肥後銀行事件(熊本地判令3・7・21) 株主代表訴訟で取締役らに過労自殺の賠償請求 時間管理体制は適正に整備
ジャンル:
  • 労働契約上の権利義務
  • 労災
  • 損害賠償

 長時間労働により自殺した行員の遺族が、取締役らが適正な労働時間管理体制の構築を怠ったとして、株主代表訴訟を提起した。熊本地裁は、適切な労働時間管理体制は構築され、善管注意義務違反は認められないとした。自己申告を基礎とする仕組みを採用し、実態把握や改善のための調査を行っていたと認定した。上司でない取締役らが長時間労働を予見するのは困難とし……[続きを読む]

2022.02.24 【判決日:2021.07.05】
O工業事件(名古屋地決令3・7・5) 誠実な団交求める横断幕や旗、会社が撤去請求 組合活動で施設管理権侵害
ジャンル:
  • 労働組合

 本社敷地内に「誠実に交渉に応じろ」などとした横断幕や旗を設置した組合に対して、会社が撤去を求めた。正当な争議権の行使、組合活動という主張に対し、名古屋地裁は、こう着した賃上げ交渉を有利に進める目的で幕等を掲揚したもので正当性は認められるが、内容は通行人らに会社が違法行為を行っている印象を与え、信用を毀損すると判断。施設管理権や所有権を侵……[続きを読む]

2022.02.17 【判決日:2021.07.14】
PwCあらた有限責任監査法人事件(東京高判令3・7・14) ストーカー行為の諭旨免職重すぎとした一審は ハラスメントで解雇有効に
ジャンル:
  • セクハラ
  • 女性

 ストーカー行為等を理由に、諭旨免職や普通解雇された従業員が地位確認を求めた。行為を裏付ける証拠がなく請求を一部認容した事案の控訴審。東京高裁は、就業規則で禁じるハラスメント行為に当たり、行為は相当程度悪質で、懲戒歴がなく管理職でないことを考慮しても、普通解雇等を有効とした。控訴審では、被害女性が夫と協力して動画撮影した内容を具体的に補充……[続きを読む]

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