判決年月2005年10月の労働判例

2006.06.19 【判決日:2005.10.03】
富士通(退職金特別加算金)事件(東京地判平17・10・3) 転職した従業員が早期退職優遇制度の適用求める 適用除外の競合会社に該当
ジャンル:
  • 早期退職優遇制度
  • 退職

 早期退職優遇制度の適用除外に該当する競業会社へ転職した従業員が、特別加算金の支払いなどを求めたケースで、東京地裁は適用除外のガイドラインが公序良俗に反するとは認められず、転職先が競業会社に当たるとする会社の判断も不合理とはいえないとし、退職条件で不利益を強いられるものではないと訴えを棄却した。 基準に合理性ある 不利な変更でない 筆者:……[続きを読む]

2006.06.05 【判決日:2005.10.27】
A特許事務所事件(大阪地決平17・10・27) 2年間の競業先への就職禁止を退職者に求める 職業選択の自由制約し無効
ジャンル:
  • 労働契約上の権利義務
  • 競業避止義務

 特許事務所で翻訳業務や秘書業務に従事し退職した職員の再就職先について、事務所経営者が入所時の誓約書を楯に競合関係の特許事務所などへの就職行為を2年間禁止するよう求めた事案で、大阪地裁は補助業務に従事していたに過ぎず、従前の経歴を生かした再就職を断念させ、職業選択の自由を不当に制約し公序良俗に反し無効と判断し却下した。 何らの代償もない ……[続きを読む]

2006.05.15 【判決日:2005.10.19】
モルガン・スタンレー・ジャパン事件(東京地判平17・10・19) 投資銀行の元高給社員が在籍中の残業代求める 高額報酬に手当含むと棄却 ★
ジャンル:
  • 割増賃金
  • 賃金

 外国為替の専門家として営業に従事していた元従業員が、解雇無効確認訴訟中に「裁量労働制を採用していないとの」言質を得て割増賃金を請求したもので、東京地裁は外資系投資銀行では時間外労働の対価を含む高額報酬が支払われるのが一般的で、実際に基本給は月額183万円余が支給されており、時間外手当を含むと解するのが相当と棄却した。 自らの判断で活動 ……[続きを読む]

2006.03.27 【判決日:2005.10.04】
ヨドバシカメラ事件(東京地判平17・10・4) 派遣元社員の暴行で派遣先にも損害賠償を請求 安全配慮の内容に含まれず
ジャンル:
  • 派遣

 派遣元従業員から暴行を繰り返された派遣労働者が、安全配慮義務違反などを理由に派遣先会社を含め損害賠償を請求した事案で、東京地裁は違法な二重派遣と認定しつつ、派遣先会社には加害従業員を指揮監督すべき関係や予見可能性がなく安全配慮義務の内容に含まれないと判示、加害従業員とその使用者に損害賠償を命じた。 指揮監督関係なし 危険の防止はムリ 筆……[続きを読む]

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