判決年月2019年8月の労働判例

2020.10.29 【判決日:2019.08.02】
北海道・道労委事件(札幌高判令元・8・2) 完全歩合制拒んだ組合員に時間外させず違法か 残業制限は不当といえない ★
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  • 労働組合

完全歩合給への変更に同意せず残業が認められなくなったとして、タクシー会社の組合員が不当労働行為と訴えた事案の控訴審。救済申立てを棄却した道労委の判断を一審は支持していた。札幌高裁も、組合員であるか否かは関係なく残業等を禁止したものであることから不当労働行為を否定。団交を18回行うなど、会社は経営状況から制度変更の必要性があることを説明して……[続きを読む]

2020.09.17 【判決日:2019.08.01】
ビックカメラ事件(東京地判令元・8・1) 精神科を受診後も問題行動繰り返して普通解雇 休職措置なくても解雇有効
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  • 休職
  • 傷病休職
  • 病気
  • 解雇

 売場で問題行動を繰り返す販売員に対し、3度の懲戒処分をしたが改善がみられず解雇した事案。従業員は、精神疾患に休職措置が採られず解雇無効と訴えた。東京地裁は、会社は精神科の受診と通院加療を命じるなど配慮したが、本人は通院を怠ったことなどから、休職措置を講じなくても解雇権濫用とはいえないと判断。他の売場なら就業に適する状態になるとも認められ……[続きを読む]

2020.07.09 【判決日:2019.08.08】
京都市(児童相談所職員)事件(京都地判令元・8・8) 社外へ個人情報持ち出し廃棄、3日間の停職は 公益通報が目的で処分重い
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  • 処分の量刑
  • 懲戒・懲戒解雇

 児童相談所の職員が、児童の記録をコピーして自宅に持ち帰り破棄したことで、3日間の停職とされた処分は無効と訴えた。京都地裁は、相談を放置した児相の対応を問題視し公益通報窓口に相談しており、資料持ち出しは証拠保全や自己防衛という重要な目的を有していたと判断。資料の外部流出は認められず、過去の懲戒事例との比較や処分歴もないことから停職3日は重……[続きを読む]

2020.06.18 【判決日:2019.08.19】
国・品川労基署長事件(東京地判令元・8・19) パワハラ原因で適応障害になったと労災を請求 口調厳しいが指導の範囲内
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  • 労災
  • 業務上・外認定

 上司のパワハラ等で適応障害を発症したとして、労災保険給付の不支給処分の取消しを求めた。東京地裁は、本人ができるようになるまで上司が根気強く指導する中で、「あほ」など口調が厳しくなったが業務指導の範囲内であり、仮に逸脱する部分があったとしても嫌がらせ等とはいえず、心理的負荷の強度を「中」とした。その他、上司が頭をはたいた行為は、発症から1……[続きを読む]

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