判決年月2014年2月の労働判例

2015.10.05 【判決日:2014.02.13】
名古屋鉄道事件(名古屋高判平26・2・13) 出向経理マンが横領、補償条項基に「元」へ賠償請求 “帰責性”は両者同じと判断
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  • 配転・出向

 経理担当で受け入れた出向者が横領したとして、出向契約の補償条項に基づき、「先」が「元」に損害賠償を求めた。出向元に一部賠償を命じた一審を不服として双方が控訴した。名古屋高裁は、補償条項は損害賠償を約する身元保証に当たると判断。出向先の監査に問題があるが、出向者を選んだ「元」にも落ち度があり、帰責性は同程度として「元」の負担を5割とした。……[続きを読む]

2015.03.02 【判決日:2014.02.20】
北海道大学事件(札幌高判平26・2・20) 非正規は最長3年まで、1年延長して雇止め効力は 雇用継続の合理的期待なし
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  • 更新拒否(雇止め)
  • 解雇

 契約職員は3年雇用の方針を採るなか、特別に1年延長した職員を雇止めしたところ、地位確認等を求められた。一審は請求を棄却し、札幌高裁は更新は非常に難しいと伝え更新は願望にとどまるとして、雇用継続の合理的期待を有さないと認定。契約形態を変え8年半の雇用的機関があるが、助成金頼みの不安定な業務であることを本人も認識し、判断に影響は及ばない。……[続きを読む]

2015.01.26 【判決日:2014.02.12】
東京都M局事件(東京高判平26・2・12) 3年間で72回の遅刻、一審は停職処分無効としたが… 遅参日や回数の推認は可能 ★
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  • 懲戒・懲戒解雇
  • 職務上の不正行為

 遅刻した日を特定できず、部下へ出勤記録の修正を指示した事実もないとして、営業所長の停職を無効とした事案で、東京高裁は出勤管理システムの入力データや部下の証言から遅参したと推認でき、覆す事実も認められないと判示。出勤扱いのまま決裁し、記録の修正を求める意思があったと認めた。処分前に東京都は弁明の機会を与え、手続きが違法とはいえないとした。……[続きを読む]

2014.11.17 【判決日:2014.02.27】
エム・シー・アンド・ピー事件(京都地判平26・2・27) うつ病復職者に肩叩き、再休職の期間満了で退職扱 解雇示唆し意思決定を侵害
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  • 休職
  • 休職の終了・満了

 うつ病休職から復帰後の退職勧奨で再休職し、その期間満了での退職扱いは違法で無効として、慰謝料や地位確認を求めた。京都地裁は5回勧奨を繰り返し、応じなければ解雇の可能性を示唆するなど自由な意思決定を困難にしており違法と判示。勧奨で強い心理的負荷が生じ、うつ病の悪化に業務起因性が認められることから退職も無効としている。 症状悪化した要因 地……[続きを読む]

2014.11.10 【判決日:2014.02.27】
福原学園(九州女子短期大学)事件(福岡地裁小倉支判平26・2・27) 契約1年で打切り、係争中予備的に2年目も雇止め いずれも無効で再度更新に
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  • 更新拒否(雇止め)
  • 解雇

 1年で雇止めされた講師が、職員規則に基づき3年契約として地位確認を求めた係争中に、予備的に2年目の期間満了で雇止めされた事案。福岡地裁小倉支部は育児等の業務への支障は軽微で合理的理由を欠き初回の雇止めを無効としたうえで、雇用継続の期待を基礎付ける事情に変更はみられず、同条件で再度更新したと判示した。 合理的理由を欠く 規則で3年と明示……[続きを読む]

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