判決年月2003年4月の労働判例

2004.04.26 【判決日:2003.04.25】
エープライ事件(東京地判平15・4・25) 競合先へ顧客情報提供等背信行為に賠償認める 忠実義務に反すると認容 
ジャンル:
  • 守秘義務違反
  • 懲戒・懲戒解雇

 支社責任者の背任的加害行為に対し、会社が損害賠償を求めたもので、顧客に競合会社を紹介した行為等は雇用契約上の忠実義務に違反、会社の利益を侵害する違法行為と判断したが、不正行為がなければ受注した蓋然性が高い場合に損害を限定、損害額は原告主張の市場価格を斥け、仕入価格で算定した。 損害の範囲を限定 算定は仕入価格で 筆者:弁護士 渡部 邦昭……[続きを読む]

2003.12.15 【判決日:2003.04.28】
モーブッサン ジャパン事件(東京地判平15・4・28) 契約期間中に宝飾コンサルタントを解約したが… 労働契約であり解雇は無効
ジャンル:
  • 更新拒否(雇止め)
  • 解雇

やむを得ぬ事情なし 安易な定め方は禁物 筆者:弁護士 牛嶋 勉(経営法曹会議) 事案の概要  被告は、宝石類等の輸出入、卸売および小売等を営む会社であり、フランス国籍を有する原告との間に次の内容の6カ月(平成11年10月16日から)の契約を締結した。①被告は原告を契約部外エグゼクティブとして雇う、②原告は契約の全期間を通じて被告の東京事務……[続きを読む]

2003.10.20 【判決日:2003.04.16】
大建工業事件(大阪地決平15・4・16) 長期休職者が復職に際し診断書の提出を拒否する 就労可能な資料提供すべき
ジャンル:
  • 休職
  • 傷病休職
  • 病気
  • 解雇

治癒等判断できず解雇に合理性ある 筆者:弁護士 加茂 善仁(経営法曹会議) 事案の概要  本件は、うつ状態あるいは自律神経失調症を理由として休職に入った債権者が、18カ月間の休職期間満了の約1カ月前に、症状が回復したので就労する旨会社に申し出たため、会社が債権者に対し、通院治療を受けている主治医から事情聴取を行うことの承諾を求めたところ拒……[続きを読む]

2003.09.08 【判決日:2003.04.25】
医療法人徳洲会事件(大阪地判平15・4・25) 自主申告以外に行った残業分の割増賃金を請求 黙示の命令で同額付加金も
ジャンル:
  • 割増賃金
  • 賃金

自己管理の末との被告主張を斥ける 筆者:弁護士 山田 靖典(経営法曹会議) 事案の概要  Xは、昭和53年4月、病院の経営等を目的とする医療法人Yに採用され、YのN病院の総務課、医事課等で勤務し、平成12年4月以降は総合案内係であったところ、N病院では、平成元年から完全週休2日制を実施したが、要員補充をしなかったため仕事量が増え、Xも相当……[続きを読む]

2003.06.30 【判決日:2003.04.18】
新日本製鐵事件(最高裁二小判平15・4・18) 長期化見込まれる業務委託先への在籍出向は不当 個別合意なしに発令できる ★
ジャンル:
  • 配転・出向

就業規則の定めと詳細な協約あれば 筆者:弁護士 中町 誠(経営法曹会議) 事案の概要  本件各出向命令は、被上告人が八幡製鐵所の構内輸送業務のうち鉄道輸送部門の一定の業務を協力会社である㈱日鐵運輸に業務委託することに伴い、委託される業務に従事していた上告人らに在籍出向を命じたが、被上告人がこれに同意しなかったため、その効力が争われた。 判……[続きを読む]

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