判決年月2014年9月の労働判例

2015.09.28 【判決日:2014.09.24】
国・淀川労基署長事件(大阪地判平26・9・24) ダブルワークで被災、賃金合算して保険給付求める 「発生した事業」のみで計算
ジャンル:
  • 労災

 プールの設備管理を請け負う会社の従業員が、就労中に死亡した。別会社に雇用され同一施設の清掃業務にも従事しており、遺族は、労災給付は両社の賃金を合算すべきと、労基署の処分取消しを求めた。大阪地裁は法に共同補償責任の規定がないとしたうえで、複数就労でも労災発生事業の賃金を基礎とするとした。清掃会社の業務は労働時間や内容から業務起因性はないと……[続きを読む]

2015.07.27 【判決日:2014.09.25】
ヴイテックプロダクト事件(名古屋高判平26・9・25) 従前の勤務態度が悪いと休職者の復職要求拒みクビ 労組との合意に反して無効
ジャンル:
  • 休職
  • 傷病休職
  • 勤務成績不良
  • 解雇

 勤務態度を理由とした退職勧奨を拒否後、うつ病休職していた者が、復職を求めたが態度に改善がみられないとして解雇された事案。名古屋高裁は、医師の就労可能の診断書があれば無条件で復職を認めるとする会社とユニオンとの覚書に反するほか、譴責や減給、出勤停止など段階的処分もなく解雇は社会的相当性を欠くとした。会社主張の経営危機を裏付ける証拠もない。……[続きを読む]

2015.07.06 【判決日:2014.09.11】
学校法人同志社事件(大阪高判平26・9・11) 65歳から“定年延長”、1年で退職扱いされ地位確認 解雇権法理の類推適用なし
ジャンル:
  • 定年・再雇用
  • 退職

 65歳定年としながら70歳まで1年ごとに定年を延長していた大学で、大学院教授が2回目の延長がなされず退職扱いとなり提訴。大阪高裁は、延長につき教授会で審議され労使慣行は認められず、適格性を欠くとして請求を退けた一審を踏襲したうえで、退職は定年に達したもので解雇権濫用法理を類推適用できないとした。延長の判断に裁量権の逸脱濫用もなかった。……[続きを読む]

2015.05.11 【判決日:2014.09.17】
国・八王子労基署長事件(東京地判平26・9・17) 責任者就任後3カ月で自殺、入社前のうつ病原因? 安定した状態の障害が悪化 ★
ジャンル:
  • 労災
  • 業務上・外認定

 入社前にうつ病となったカフェ店員が、責任者就任後3カ月で自殺した事案。業務上の「特別な出来事」は存在せず労災不支給とされ、遺族が提訴した。東京地裁は症状は安定しており、業務の強い心理的負荷で精神障害を発症したと判断。仮に業務以外の原因で発症したと判断しても、強い負荷をもたらす出来事が複数あり、特別な出来事に準ずるものが存在とした。 総合……[続きを読む]

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