判決年月2010年9月の労働判例

2011.11.28 【判決日:2010.09.16】
アールインベストメントアンドデザイン事件(東京高判平22・9・16) 過労から3年間の自宅療養、打切補償を支払い解雇 制度濫用とは認められない
ジャンル:
  • 病気
  • 解雇

 過労による疾病を理由に3年にわたり自宅療養した女性が、打切補償の支払いは解雇制限を解除するにすぎず、解雇無効と訴えた。東京高裁は一審を踏襲し、解雇を意図し、回復の配慮を欠くなど打切補償の濫用ともいうべき特段の事情は認められず、解雇は合理的理由があり社会通念上も相当と判示。疾病はなおっておらず、労基法に基づく打切補償の要件を満たすとした。……[続きを読む]

2011.09.19 【判決日:2010.09.08】
日鯨商事事件(東京地判平22・9・8) 海外出張先から無断帰国、「業務契約」解除は解雇? 退職意思確認せずに手続き
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  • 解雇
  • 解雇権の濫用

 オマーンへの海外出張者が、無断帰国を理由に会社から「中東業務契約」を解除された後出社せず、合意退職か解雇か争った。東京地裁は、在籍しつつ一部の業務を解除する規定は就業規則にはなく、退職の意思を確認せずに退職手続きを進めたことから、解除通知は解雇の意思表示に当たると判示。解雇権濫用で違法とし、再就職までに得られたはずの賃金を損害と認めた。……[続きを読む]

2011.07.18 【判決日:2010.09.14】
X運輸事件(大阪高判平22・9・14) 定年後の嘱託再雇用、同じ業務だが月給ほぼ半分に 同一労働同一賃金 法規範として存在せず
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  • 定年・再雇用
  • 退職

 嘱託再雇用者が賃金を正社員当時のほぼ半分にされ、勤務内容は同じで違法と差額を求めた。一審が棄却したため控訴したが、大阪高裁は、同一労働同一賃金の原則は法規範として存在しないと判示。賃金格差は軽視できないが、高年齢雇用継続給付金では61%となることまでも想定している等、高年法の予定する枠組みの範囲内で公序良俗に反しないとして請求を棄却した……[続きを読む]

2011.07.04 【判決日:2010.09.30】
X生命保険事件(東京地決平22・9・30) 競業避止に合意した元役員へ転職差止めを求めたが 退職から1年間に限り禁止
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  • 労働契約上の権利義務
  • 競業避止義務

 生保会社が退職した執行役員に対して、「競業避止合意」に基づき2年間の転職差止めを求めた事案。東京地裁は経歴から他社の要職に就く可能性は高く、営業上の利益を侵害するおそれがあると判示。得ていた営業上の秘密は時々刻々と変化する情報が多いうえ、厚遇な報酬は競業避止条項に対する代償であることや職業選択の自由を勘案して1年間の競業行為を禁止した。……[続きを読む]

2011.06.13 【判決日:2010.09.30】
津田電気計器事件(大阪地判平22・9・30) 定年後の嘱託期間が満了、低査定理由に継続を拒否 就規の周知は雇用申込みに
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  • 定年・再雇用
  • 退職

 61歳までの嘱託契約の終了後、継続雇用規程の基準を満たさず契約終了とされたため、雇用契約上の地位確認等を求めた。大阪地裁は、就業規則に基準を定め、条件を満たせば当然に契約は成立するから、基準の周知は再雇用の申込み、継続雇用の希望はその承諾の、それぞれの意思表示と判示。表彰歴等から査定は不合理で、基準を満たしているとして請求を認容した。……[続きを読む]

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