判決年月2008年4月の労働判例

2009.08.17 【判決日:2008.04.10】
ホテル日航大阪(脳出血)事件(神戸地判平20・4・10) 脳出血で障害1級に、過重業務原因と賠償請求 配慮義務違反だが4割減額
ジャンル:
  • 労災
  • 損害賠償

 ホテルの営業部課長が、脳出血を発症し後遺症を残したのは、過重な業務が原因として、安全配慮義務違反に基づく損害賠償を請求した。神戸地裁は、不慣れな業務を実質1人で行い残業が月200時間弱に及ぶ等、内容・時間両面で過重となり症状を増悪させたとしたが、健診で高血圧・糖尿病等を指摘されながら医療機関を受診しなかったことから損害の4割を減額した。……[続きを読む]

2009.01.19 【判決日:2008.04.23】
中央建設国民健保組合事件(東京高判平20・4・23) 定年直前の協約改定で退職金減額、差額請求へ 赤字化で引下げやむ得ない
ジャンル:
  • 賃金
  • 退職金

 健保組合を定年退職した職員が、直前の労働協約改定により退職金が500万円余も減額したため、改定を無効として差額分を請求した。一審が請求を認めたため健保組合が控訴。東京高裁は、意見集約など職員組合の意思決定過程は公正であること、赤字化による経費削減の必要性を認めつつ、減額後も給付水準が高いことなどから減額の合理性を認め、請求を棄却した。……[続きを読む]

2008.10.27 【判決日:2008.04.09】
日本システム開発研究所事件(東京高判平20・4・9) 合意不成立の年俸減額は違法と差額賃金を請求 規定なく一方的決定権なし
ジャンル:
  • 就業規則の不利益変更
  • 賃金・賞与

 公的機関から調査・研究を受託する財団法人の研究室長らが、労使の合意なく一方的に年俸を減額されたとして差額分を請求した事案の控訴審。東京高裁は、20年以上前から成果・業績評価基準等の制度化および就業規則等への明文化がなされておらず、使用者に評価決定権はないと判示。前年度の支給額を次年度も適用せざるを得ないとして、一審同様に請求を認容した。……[続きを読む]

2008.09.01 【判決日:2008.04.22】
東芝事件(東京地判平20・4・22) うつ病休職期間満了で解雇、法の制限に違反か 業務上の疾病に相当し無効
ジャンル:
  • 解雇
  • 解雇制限

 うつ病による休職期間満了で解雇した従業員が、業務上の理由による発症で解雇は無効として、地位の確認、解雇後の賃金支払いなどを請求した。東京地裁は、残業が月間60時間以上だったことから業務との相当因果関係を認め、労基法所定の解雇制限に反し無効と判示。また労務提供の不能は安全配慮を怠った債務不履行によるものとして、解雇後の賃金請求権も認めた。……[続きを読む]

2008.07.07 【判決日:2008.04.25】
松下プラズマディスプレイ事件(大阪高判平20・4・25) 偽装請負を理由に発注元へ「直接雇用」求め控訴 黙示の労働契約成立認める
ジャンル:
  • 派遣

 下請社員が偽装請負を理由に発注元へ直接雇用を求めたものの、一審で労働契約不成立と判断されたため控訴した。大阪高裁は、発注元が指揮命令していた点などから実態は法律違反の「労働者供給」と断じ、下請会社と労働者間の雇用契約も公序良俗に反し無効とした。そして、使用従属・賃金支払関係などから、発注元・労働者間の関係について黙示の労働契約が成立して……[続きを読む]

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