労働判例

 経営法曹会議に所属する気鋭の弁護士が、職場に役立つ最新労働判例を分かりやすく解説。事件の事実関係、判決のポイント、会社側が留意すべき事項を指摘し、労使トラブルへの対応や人事労務管理への応用を紹介します。

 1997年からの記事を掲載しており、ジャンルやキーワードによる検索も可能です。

2021.04.22 【判決日:2019.05.21】
アルパイン事件(東京地判令元・5・21) 60歳から単純事務作業は「屈辱」と損害賠償請求 定年後の条件不合理でない NEW
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  • 定年・再雇用
  • 退職

 60歳定年後も音響機器の開発業務を希望していたにもかかわらず、単純な事務作業を提示され屈辱感を受けたとして損害賠償等を求めた。東京地裁は、高年法は労働者が希望する条件で継続雇用等を義務付けていないと判断。賃金額には同意しており、勤務場所、職務内容も「客観的にみて不合理」とはいえないとしている。継続雇用を拒否した理由は主観的なものにとどま……[続きを読む]

2021.04.15 【判決日:2020.06.11】
ハンプテイ商会ほか1社事件(東京地判令2・6・11) システム開発で偽装請負、発注者と雇用関係!? 派遣法適用免れる目的否定 NEW
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  • 派遣

 システム開発会社から業務を再委託された技術者が、発注者とは偽装請負の関係にあるとして、派遣法に基づき労働契約が成立すると訴えた。東京地裁は、発注者(派遣先)は過去に労働局などから指導を受けたこともなく、派遣法の適用を「免れる目的」があったと認めるにはムリがあるとした。業務委託の発注権限を有する現場担当者が、法の免脱目的があったと認識して……[続きを読む]

2021.04.08 【判決日:2020.10.28】
名古屋自動車学校事件(名古屋地判令2・10・28) 定年後も教習指導員、「同一労働」で賃金減は? 基本給6割下回る部分違法
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  • 定年・再雇用
  • 退職

 18万円の基本給部分を定年後8万円に引き下げられた教習指導員が、不合理として損害賠償等を求めた。定年前後で職務内容等に相違はなかった。名古屋地裁は、定年時の基本給の6割を下回る部分を違法と判示。賃金センサス上の平均賃金や若年正職員の基本給を下回り、労使自治が反映された結果でもないとした。基本給がベースの賞与(一時金)も差額支払いを命じる……[続きを読む]

2021.04.01 【判決日:2020.05.29】
国・津山労基署長事件(大阪地判令2・5・29) 業務委託の契約ライダーがケガして労災を請求 場所や時間的拘束され労働者
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  • 労災
  • 業務上・外認定

 会社からの業務委託でバイクをテスト走行する契約ライダーが、ケガをして労災不支給処分となったため、その取消しを求めた。契約で損害は本人負担とされ、自営業を営み専属性がないなどと国は主張した。大阪地裁は、走行中の具体的な指示、時間的・場所的な拘束性、諾否の自由などから、業務遂行上の指揮監督下にあり労働者と判断。数日間滞在する必要があり、その……[続きを読む]

2021.03.25 【判決日:2020.07.20】
淀川交通事件(大阪地決令2・7・20) 性同一障害の運転者、就労拒否され賃金請求 化粧理由に乗務禁止は不当
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  • 賃金
  • 賃金請求権

 性同一性障害のタクシードライバーが、化粧を理由に乗務を禁じられたとして、賃金の仮払いを求めた。大阪地裁は、女性と同等に化粧することを認める必要性があると判断。化粧の濃さなどを問題視せず就労を拒否したことに必要性も合理性もなく、民法に基づき賃金100%の支払いを命じた。会社が主張した乗客の苦情の有無は明らかでなく、会社が不利益を被るとは限……[続きを読む]

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