労働判例

 経営法曹会議に所属する気鋭の弁護士が、職場に役立つ最新労働判例を分かりやすく解説。事件の事実関係、判決のポイント、会社側が留意すべき事項を指摘し、労使トラブルへの対応や人事労務管理への応用を紹介します。

 2000年からの記事を掲載しており、ジャンルやキーワードによる検索も可能です。

2019.11.14 【判決日:2018.11.02】
文際学園事件(東京地判平30・11・2)外国人講師と学期間の契約を結ばず年休なし!? 実質的に「継続勤務」の状態 NEW
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  • 年休

 学校の前期と後期の間に約2カ月の有期契約の空白があり、年休が発生する6カ月の継続勤務の要件を満たさないとして、欠勤扱いされた外国人講師2人が未払賃金を求めた。東京地裁は、契約中に次期の契約依頼書が交付され更新し続けてきたことなどから、実質的に継続勤務と評価。その他、就業規則をコピーできずパワハラなどと訴えたが、コピーを求める法的根拠はな……[続きを読む]

2019.11.07 【判決日:2018.09.12】
パナソニックアドバンストテクノロジー事件(大阪地判平30・9・12) 上司の誹謗中傷など懲戒事由まとめて普通解雇 非違行為複数でも処分重い
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  • 処分の量刑
  • 懲戒・懲戒解雇
  • 解雇
  • 解雇権の濫用

 上司を誹謗中傷し大声を出すなど、職場風紀を乱したなどとして普通解雇した事案。地位確認の請求に対して、大阪地裁は、類似の行為が複数回行われたことを考慮しても、大声を上げた時間は長くなく業務への影響は限定的であるなど、8つの懲戒事由を個別にみても全体としてみても普通解雇の客観的合理的理由を欠き解雇無効と判断。懲戒事由で出勤停止処分も受けてい……[続きを読む]

2019.10.31 【判決日:2019.03.28】
結婚式場運営会社A事件(東京高判平31・3・28) 割増87時間分を定額払、公序良俗違反の一審は 45時間超の固定残業認める
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  • 割増賃金
  • 賃金

 約87時間分の固定残業代を、公序良俗に反し無効とした事案の控訴審。基本給15万円に対し、残業代である職能手当は約9万円だった。東京高裁は、36協定の限度基準告示を上回るが、残業を実際に義務付けるものではないと判示。告示は労働契約を補充する効力を有さず、手当に通常の労働時間の対価は含まないとしている。通常の労働時間と判別でき、差額精算の合……[続きを読む]

2019.10.24 【判決日:2018.09.14】
大島産業事件(福岡地判平30・9・14)完全歩合給で採用、規程は固定給のみで効力は 就業規則下回る条件は無効
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  • 割増賃金
  • 周知・効力
  • 就業規則
  • 賃金

 トラックの元運転者が、賃金規程にない歩合給が適用されたとして未払割増賃金などを求めた。賃金は、路線単価に貨物の量に応じた率を乗じていた。福岡地裁は、就業規則の日給月給制と異なる条件に合意したとしても、労働者に有利でなければ無効と判断。出来高給の割増賃金は25%のみで足り、就業規則の最低基準効に反するとした。路線単価の合計額を割増基礎とし……[続きを読む]

2019.10.17 【判決日:2019.01.16】
大阪市交通局事件(大阪地判平31・1・16) 身だしなみ基準違反で考課減点され慰謝料請求 ひげで低評価は裁量を逸脱
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  • 賃金
  • 賞与

 地下鉄の運転士2人が、ひげで低評価の査定を受けたと慰謝料などを求めた。身だしなみ基準では整えた状態も不可だった。大阪地裁は、ひげは社会に広く肯定的に受け入れられておらず禁止に合理性はあるが、基準は任意の協力を求める趣旨で、不利益処分とすることは合理的な限度を超えると判断。上長の退職示唆なども含め裁量権の逸脱濫用として各22万円の支払いを……[続きを読む]

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