労働判例

 経営法曹会議に所属する気鋭の弁護士が、職場に役立つ最新労働判例を分かりやすく解説。事件の事実関係、判決のポイント、会社側が留意すべき事項を指摘し、労使トラブルへの対応や人事労務管理への応用を紹介します。

 過去10年分に渡り掲載しており、ジャンルやキーワードによる検索も可能です。

2018.11.15 【判決日:2018.05.24】
正社員のみお盆や年末年始の有給認めた一審は 有期に特別休暇なし不合理 日本郵便(佐賀)事件(福岡高判平30・5・24) NEW
ジャンル:
  • 労基法の基本原則
  • 同一労働同一賃金
  • 均等待遇

 正社員と契約社員で手当や休暇の有無に相違はあるが、すべて不合理でないとした事案の控訴審。福岡高裁は、特別休暇の相違のみ不法行為の成立を認め、賃金相当の賠償を命じた。お盆や年末年始休暇の趣旨に照らし、職務内容などの違いから相違の理由を説明できないとした。契約社員の勤務日数などに応じ、正社員の一定割合の日数を与える方法も考えられたとしている……[続きを読む]

2018.11.08 【判決日:2018.01.31】
復職可能と主治医診断、本人の希望と会社拒否 業務遂行できるほどに回復 名港陸運事件(名古屋地判平30・1・31)
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  • 休職
  • 休職の終了・満了

 がん治療による休職期間満了の退職を不当として、元運転手が地位確認を求めた。復職可能とした主治医は、会社に「本人の希望」で診断書を作成したと述べた。裁判所は、年齢や経験、産業医の意見を勘案し所定労働時間内に限り、健康時と同様に業務遂行できると判断。退職前に改めて本人と面談したり、指定医の再受診を命じなかった会社の対応は手続的相当性を欠くと……[続きを読む]

2018.11.01 【判決日:2018.02.21】
組合費天引き廃止通告、不当労働行為の判断は 手続的配慮欠いた支配介入 大阪市・不当労働行為事件(東京地判平30・2・21)
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  • 労働組合

 市が、給与から組合費を天引きするチェック・オフの廃止通告を不当労働行為とした中労委命令の取消しを求めた。東京地裁は、廃止通告は手続的配慮を欠いた支配介入と判断。不適切な労使関係の払拭という目的に合理性はあるが、通告から協定期間満了まで1カ月強の状況は協議を尽くす姿勢とはいえず、廃止まで1年の猶予期間の設定も十分吟味したとはいえないとした……[続きを読む]

2018.10.25 【判決日:2017.09.26】
南海バス事件 路線バス終着から出発までは“待機”と割増請求 乗客対応の義務なく休憩中(大阪高判平29・9・26)
ジャンル:
  • 割増賃金
  • 労働時間
  • 手待時間
  • 賃金

車離れることも可 6分で実作業完了 路線バス運転手が、ターミナル到着から出発までを「待機時間」として割増賃金を求めた訴訟の控訴審。会社はその間6分間のみ労働時間としていた。大阪高裁は、バスの移動や忘れ物の確認、清掃は6分間で可能で、残り時間を休憩と認定。車から離れることもでき乗客対応も義務とまではいえないとした。休憩中の実作業は申告する取……[続きを読む]

2018.10.18 【判決日:2017.12.15】
態度悪いとクビ、労災の一部休業中と無効主張 勤務実績から解雇制限なし 日本マイクロソフト事件(東京地判平29・12・15)
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  • 労災
  • 解雇
  • 解雇制限

 勤務態度を理由に解雇された元従業員が、3カ月前の休日出勤中に負傷しており解雇は労基法違反と訴えた。一部休業などの主張に対し、東京地裁は、所定労働時間以上の勤務実績があり、休業の事実はないとして労基法の解雇制限は適用されないと判断。再三の注意や指導書交付に反省の言がないなど改善は見込めず解雇有効とした。無許可の休出だが労災認定されていた。……[続きを読む]

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