労働判例

 経営法曹会議に所属する気鋭の弁護士が、職場に役立つ最新労働判例を分かりやすく解説。事件の事実関係、判決のポイント、会社側が留意すべき事項を指摘し、労使トラブルへの対応や人事労務管理への応用を紹介します。

 1995年からの記事を掲載しており、ジャンルやキーワードによる検索も可能です。

2022.08.12 【判決日:2021.12.21】
日立製作所(退職勧奨)事件(東京地判令3・12・21)社外転身促す研修受講命じられ損害賠償求める 再度の退職勧奨違法性なし NEW
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  • 退職
  • 退職勧奨

抗議を受けて中止 降格は関連性否定 筆者:弁護士 渡部 邦昭(経営法曹会議) 事案の概要  労働者甲は、平成7年4月に会社と期間の定めのない労働契約を締結し、20年4月には主任技師(課長相当職)に昇格した。その後、甲は、26年5月から休職し、29年1月に復職した。甲は、復職後および平成29年度の初めごろにそれぞれ個人目標の売上げを設定した……[続きを読む]

2022.08.04 【判決日:2021.09.29】
エスツー事件(東京地判令3・9・29) 配属部署が存続不能で新卒留学生の入社困難に 拙速な内定取消しを認めず
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  • 労働契約
  • 採用内定

 採用内定を取り消された留学生が損害賠償を求めた。会社は、配属先の責任者が退職したため事業が存続不可能などと主張した。東京地裁は、勤務場所や職種の限定もなく、内定取消しを回避すべくあらゆる手段を検討すべきと判断。財務状況の悪化は認められるが、責任者の退職から2週間後の取消しを拙速とした。試用期間を超えて働く蓋然性を認め、半年を限度に損害金……[続きを読む]

2022.07.28 【判決日:2022.06.14】
懲戒処分取消等請求事件(最三小判令4・6・14) 暴行した被害者へ「口封じ」、さらに懲戒処分は 6カ月停職は裁量の範囲内
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  • 処分の量刑
  • 懲戒・懲戒解雇

 上司や部下への暴行・暴言で停職2カ月の懲戒処分を受けた地方公務員が、停職中に被害者らに対し、不利益な発言をしないよう口封じを図ったことに対する「6カ月の停職処分」の量定を争った。処分を重すぎるとした原審に対し、最高裁は、懲戒の種類、停職期間を懲戒権の裁量の範囲内と判示。部下らに報復を示唆して威迫したと評価して、非難の程度が相当高いとして……[続きを読む]

2022.07.21 【判決日:2021.11.30】
NHKサービスセンター事件(横浜地裁川崎支判令3・11・30) 無期転換後まもなく定年、継続雇用せず解雇は 就業規則の勤務不良に該当
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  • 定年・再雇用
  • 解雇
  • 解雇権の濫用
  • 退職

 無期転換したコールーセンターの電話オペレーターが、同年末に定年を迎えたが継続雇用されなかった事案。地位確認等の請求に対して裁判所は、電話応対のルールや就業規則違反があり、多数の注意指導を受けながら改善する意思が認められず、継続雇用拒否は相当と判断。勤務不良は著しく解雇相当とした。カスハラに関する訴えについても、安全配慮義務違反は認められ……[続きを読む]

2022.07.14 【判決日:2021.09.07】
Hプロジェクト事件(東京地判令3・9・7) “アイドルは労働者”として未払最低賃金求める タレント活動に諾否の自由
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  • 労働者
  • 労基法の基本原則

 農業活性化を図るため結成されたグループのアイドルの労働者性を争った事案。最低賃金法の適用に関して、東京地裁は、販売応援など各タレント活動を行うか否かの「諾否の自由」を有しており、労働者性を否定。イベント参加を促す発言は認められるが、参加の自由を制約するとまではいえないとした。報酬は収益の一部を分配するもので、労務の対償としての性質は弱い……[続きを読む]

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