判決年月2003年11月の労働判例

2004.08.30 【判決日:2003.11.26】
大阪地労委(O運輸労組・S商会)事件(大阪地判平15・11・26) 破産による解雇は不当労働行為との労委判断は 組合潰しとの認定を覆す
ジャンル:
  • 労働組合

 会社の破産は労組潰しの不当労働行為で、営業譲受会社もともに責任を負い雇用問題に誠実協議すべし――との労委救済命令を不服として労使双方が行政訴訟に及んだ事案で、破産会社に組合消滅の意図はないと認定、譲受会社の役員構成など支配の要件などから実質的同一性を否定し、命令を取り消した。 偽装解散にあたらず 譲受先に同一性なし 筆者:弁護士 中町……[続きを読む]

2004.06.14 【判決日:2003.11.18】
日本オラクル事件(東京地判平15・11・18) 承認なく退職した早期退職応募者が割増金請求 解約申込みに過ぎず不当
ジャンル:
  • 早期退職優遇制度
  • 退職

 会社が募集した早期退職制度に応募し、会社が承認しない段階で退職したため特別退職金を支払わなかったことについて、退職従業員が他の制度適用者との平等取扱いを求めたが、制度への応募は雇用契約の解約合意に向けての申込みに過ぎず、会社の承認で解約承諾になるとし、原告の主張を斥けた。 会社が適否を判断 慰留や説得も無視 筆者:弁護士 牛嶋 勉(経営……[続きを読む]

2004.05.03 【判決日:2003.11.07】
健康保険組合連合会事件(大阪地判平15・11・7) X線科医師が無届けバイト、就業規則違反で解雇 規則違反でも合理性がない
ジャンル:
  • 兼業・アルバイト
  • 解雇

 就業時間外のアルバイトに対し、届出するよう就業規則を改定したが、放射線科医師の無届・ニ重就業が発覚、その他の理由とともに病院側が解雇したもので、届出に厳しい対処を行っていないことや全面禁止する規定ではないなどから、解雇に合理的理由がないとして、解雇権の濫用で無効と判示した。 厳格さ欠く届出制 業務にも支障なし 筆者:弁護士 石井 妙子(……[続きを読む]

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