判決年月1994年12月の労働判例

1995.10.16 【判決日:1994.12.19】
三八五交通事件(仙台高判平6・12・19) 組合併存下の配車回数の差は差別? 「特段の事情」なく不当労働行為 ★
ジャンル:
  • 労働組合

収入に大きく影響 不利益扱いに該る 筆者:弁護士 加茂 善仁(経営法曹会議) 事案の概要  本件は、①収入の多い観光ハイヤーの配車について、組合員を差別したこと、②36協定の期間に関する組合の対案(1カ月)が短すぎるとして、36協定の締結を拒否し、組合員を一定の営業所のみに集め、その結果、別組合が過半数以上を組織する状態になった営業所にお……[続きを読む]

1995.10.02 【判決日:1994.12.20】
真備学園事件(岡山地判平6・12・20) 脳内出血による死亡と安全配膚義務 「漫然と怠っていた」と判断
ジャンル:
  • 労働契約上の権利義務
  • 安全配慮義務

仕事量調整などで発症を防げた 筆者:弁護士 畑 守人(経営法曹会議) 事案の概要  被告は、私立高等学校・中学校を設置する学校法人であり、Aは昭和41年4月に被告に教員として採用された。Aは、昭和59年10月に腎疾患に起因する悪性の高血圧症の診断を受け、通院して治療を受けていたが、昭和61年7月にはさらに症状が悪化したため、医師より入院治……[続きを読む]

1995.04.10 【判決日:1994.12.22】
函館信用金庫事件(函館地判平6・12・22) 1日の時間延長し週休2日制に 不利益変更でも合理性ある ★
ジャンル:
  • 労働時間・休日
  • 就業規則の不利益変更

不利益の程度、内容、必要性で判断 筆者:弁護士 加茂 善仁(経営法曹会議) 事案の概要  H信用金庫は、完全週休2日制を実施することを内容とする銀行法施行令の改正に伴い就業規則を改正し、土曜、日曜を休日とし完全週休2日制とするとともに、就業時間を従来の始業午前8時50分・終業午後5時を、始業午前8時45分・終業午後5時20分として、1日の……[続きを読む]

1995.04.03 【判決日:1994.12.20】
本田技研工業事件(東京地判平6・12・20) 缶を運搬中に階段から転落 安全配慮義務違反を否定
ジャンル:
  • 労働契約上の権利義務
  • 安全配慮義務

通常の安全管理尽してればよい 筆者:弁護士 安西 愈 事案の概要  本件は、原告が被告の狭山工場で勤務中、石鹸液の入った18リットルのブリキ缶を運ぶ途中、階段から転落して傷害を受けたことから、被告会社の安全配慮義務違反を理由に、本件事故による外傷性腰椎椎間板ヘルニアの傷害につき事故当日から平成5年5月10日まで入通院治療を受けたが(入院日……[続きを読む]

1995.03.13 【判決日:1994.12.20】
倉田学園事件(最判平6・12・20) 職員への無許可ビラ配布に懲戒 違法な処分で不当労働行為 ★
ジャンル:
  • 労働組合

業務に支障なく実質的違反ない 筆者:弁護士 中町 誠(経営法曹会議) 事案の概要  Yは、丸亀市と高松市に中学校と高等学校を設置している学校法人で、Z組合は、丸亀校の教職員をもって結成された労働組合である。次の事項について不当労働行為の成否が最高裁まで争われた。  ①Yの就業規則には「書面による許可なく、当校内で業務外の掲示をし、若しくは……[続きを読む]

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