判決年月2017年4月の労働判例

2018.04.26 【判決日:2017.04.26】
ホンダ開発事件(東京高判平29・4・26) 入社3年で異例の異動やバカ発言はパワハラか 配転と言動一体で不法行為
ジャンル:
  • 労働契約上の権利義務
  • 損害賠償
  • 配転・出向

 入社3年で総務からランドリー班への異例の異動や、上司の「バカ発言」に関して、元従業員が配転無効や不法行為と訴えた。請求を棄却した一審に対して、東京高裁は、異動命令は新卒社員への配慮に欠けるものの、業務量増大と人員補充の必要から違法無効とまではいえない一方、上司の言動を一体のものとして考えれば不法行為に当たるとして、慰謝料100万円を命じ……[続きを読む]

2018.04.12 【判決日:2017.04.27】
乙山色彩工房事件(京都地判平29・4・27) 「専門業務型」のデザイナー、割増賃金を求める 裁量労働制 代表者選出といえず
ジャンル:
  • 割増賃金
  • 労働時間
  • 賃金

 絵画制作や建造物の色彩修復のデザイナー4人が、専門業務型裁量制の適用はないとして割増賃金等を求めた。京都地裁は、協定届上の過半数代表者が会合や選挙を行っていないと述べるなど選出方法は不明で、就業規則案も制度導入の記載のみで周知といえるか疑問として、適法な手続きとはいえないと判断。役付手当の額や労務管理の権限等から管理監督者性も否定した。……[続きを読む]

2018.02.28 【判決日:2017.04.10】
紀北川上農協事件(大阪地判平29・4・10) 57歳からスタッフ職、本人同意なく昇給停止は 定昇・賞与なしの改訂有効
ジャンル:
  • 就業規則
  • 昇給昇格・降格
  • 賞与・一時金

 満57歳から定昇や賞与なしのスタッフ職とされた元職員が、退職後に未払賃金を求めた。昇給「できる」から「しない」と規定が改訂された。大阪地裁は、就業規則の不利益変更に関し、経営上高度の必要性はないが、年齢的に賃金は高いなど変更後の内容は相当性を欠くとはいえず、労組が反対していないことも考慮。なお、規定からは昇給等の権利は生じないとしている……[続きを読む]

2018.02.21 【判決日:2017.04.21】
甲学園事件(東京地判平29・4・21) 新学部の教員名簿に登載も採用されず賠償請求 内定前でも採用の期待侵害
ジャンル:
  • 労働契約
  • 採用内定

 新設学部の教員予定者とされていた他大学の准教授ら2人が、学部認可後に採用されず不当な内定取消しと訴えた。学部認可に必要な教員名簿には氏名が登載されていた。東京地裁は、労働契約締結の期待は法的保護に値する程度に高まっていたと判断。採用内定とはいえないが、文科省の教員審査後も面接など採用手続きを執らず不誠実とした。55万円の慰謝料を認容。……[続きを読む]

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