判決年月1997年3月の労働判例

1998.02.23 【判決日:1997.03.24】
新日本通信事件(大阪地判平9・3・24) 勤務地は仙台の約束であったと、配転を拒否 勤務地限定の合意認める
ジャンル:
  • 配転・出向

本人の同意なく配転命令自体が無効 筆者:弁護士 渡部 邦昭(経営法曹会議) 事案の概要  Y社(新日本通信株式会社)は電気通信事業、通信機器の販売及び施工・管理等を業とし、大阪に本社を置き、仙台支店をはじめ、全国に8カ所の支店がある。  労働者Xは、平成元年7月11日Y社仙台支店に正社員として雇用され、勤務した。  Y社は、平成元年10月……[続きを読む]

1998.02.09 【判決日:1997.03.21】
第一自動車工業事件(大阪地判平9・3・21) 経理の不正処理を理由に即時解雇を通告 予告手当の支払いは不要
ジャンル:
  • 勤務成績不良
  • 解雇

労働者の責に帰す解雇で請求権ない 筆者:弁護士 山田 靖典(経営法曹会議) 事案の概要  Xは、自動車の修理等を業とするY社に入社以来、売掛金請求、回収など経理全般の業務に従事していた。Y社の取引先からの支払いの多くは、現金や小切手によるもので、Xが請求書を持参して取引先に集金に赴き、領収証を交付して支払いを受けて帰社し、振替伝票を作成し……[続きを読む]

1997.11.03 【判決日:1997.03.25】
野本商店事件(東京地判平9・3・25) 業績の悪化から一方的に昇給をストップ 「黙示の同意」認め有効に
ジャンル:
  • 昇給昇格・降格

異議申し立てずに2年にわたり受領 筆者:弁護士 安西 愈 事案の概要  被告会社の就業規則附則「給与及び退職金規定」(以下「本件給与・退職金規定」という)には、昇給、臨時給与及び退職金につき、①昇給については、「定期昇給は、5月、11月、の年2回とし、5月は基本給の5%、11月は基本給の10%昇給させる」、②臨時給与については「賞与として……[続きを読む]

1997.10.20 【判決日:1997.03.31】
学校法人池田学園事件(大阪地岸和田支決平9・3・31) 期限付常勤講師の契約更新拒絶の効力は? 採用の特異性から“濫用”に
ジャンル:
  • 更新拒否(雇止め)
  • 解雇

専任者に勝る重責 解雇の理由が必要 筆者:弁護士 畑 守人(経営法曹会議) 事案の概要  1、債務者は、コンピューター情報処理専門学校(以下「本件学校」という)などを経営する学校法人であり、債権者は、教員免許を有し、平成3年4月から本件学校の高等課程の1年間の期限付常勤講師として勤務したが、1回更新した後の平成5年3月末で退職した。  2……[続きを読む]

1997.09.08 【判決日:1997.03.27】
朝日火災海上保険(石堂)事件(最一小判平9・3・27) 定年・退職金引き下げる労働協約の効力は 不利益変更でもOK判断 ★
ジャンル:
  • 定年制
  • 就業規則の不利益変更
  • 退職金

規範的効力を否定する理由ない 筆者:弁護士 牛嶋 勉(経営法曹会議) 事案の概要  Y会社は、昭和40年にA会社の鉄道保険部で取り扱っていた保険業務を引き継いだのに伴い、同部に勤務していた者をそれまでどおりの労働条件で雇用することになったが、それ以来組合との間で、同部出身者とそれ以外の労働者の労働条件の統一に関する交渉を続け、昭和47年ま……[続きを読む]

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