判決年月2011年10月の労働判例

2012.10.01 【判決日:2011.10.31】
日本航空(雇止め)事件(東京地判平23・10・31) 有期雇用は3年限り、正社員登用を見込めず雇止め 業務適正欠き不合理でない
ジャンル:
  • 更新拒否(雇止め)
  • 解雇

 客室乗務員の募集要項で「1年契約の更新は2回限りで、3年後は原則正社員登用」とあり、更新1回で雇止めされた女性が、雇用契約上の地位確認などを求めた。東京地裁は解雇権濫用法理を類推適用し、ミスを多数繰り返し業務適性を欠くとの上司らの評価は不合理とはいえないと判示。なお、懲戒免職を示唆した上司の言動は違法な退職勧奨で、慰謝料20万円と認めた……[続きを読む]

2012.07.16 【判決日:2011.10.26】
国・大阪中央労基署長事件 (大阪地判平23・10・26) 終業後も顧客の対応で過労死、労災不支給の判断は 接待でも業務の延長と推認
ジャンル:
  • 労災
  • 業務上・外認定

 週5日の接待で業務過重となり、脳疾患を発症し死亡したとして、労災不支給の取消しを求めた事案。大阪地裁は、接待の必要性を会社は承認しており、費用も負担したことなどから業務の延長と推認できると判示。発症前半年の残業は月約76時間に及ぶほか、24時間オンコール勤務が求められ不規則な勤務状態にあるなど、業務の質量ともに過重として業務起因性を認め……[続きを読む]

2012.07.09 【判決日:2011.10.25】
スタジオツインク事件(東京地判平23・10・25) 残業代請求訴訟で使用者が理由なく資料提出を拒む 合理的推計の算定許される
ジャンル:
  • 割増賃金
  • 賃金

 退職した社員が、在職中の残業代を請求した訴訟で、タイムカードなどの提出を拒否したケースに対し、東京地裁は合理的な推計による時間算定が許される場合もあると判示。時間外労働の立証責任は労働者が負うが、労働時間を管理する使用者に積極否認・間接反証が期待されていることとの公平性から判断した。月平均就労時間でデータの穴埋めをし、支払額を算定した。……[続きを読む]

2012.06.25 【判決日:2011.10.31】
エーディーディー事件(京都地判平23・10・31) 納品後の不具合多く受注減、現場責任者に賠償請求 使用者が負担すべきリスク
ジャンル:
  • 労働契約上の権利義務

 納品したソフトウエアに不具合が多いとして受注量を減らされた会社が、現場責任者に労働契約上の義務違反に基づく損害賠償を求めた。京都地裁は、業務命令の履行により発生するであろうミスは、命令自体に内在するものとして使用者がリスクを負うと判示。故意や重過失はなく、企業間で通常あり得るトラブルを労働者に負担させることは相当でないとして棄却した。……[続きを読む]

2012.04.16 【判決日:2011.10.31】
クボタ事件(大阪地判平23・10・31) 偽装請負解消し直接雇用、期間定めた契約の成否は 署名押印は承諾の意思表示
ジャンル:
  • 派遣

 派遣先が偽装請負を解消し、有期の直接雇用に切り替えられた元社員らが雇止めされた事案。期間雇用を承諾しないことは会社も知っていたとして、心裡留保により期間を定めた部分の無効を訴えた。大阪地裁は、異議を述べずに契約書に署名押印し、承諾の意思表示がなかったとは認められないと判示。最高裁判決を踏襲し、直接雇用前の派遣先との黙示の契約を否定した。……[続きを読む]

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