判決年月2008年10月の労働判例

2009.08.24 【判決日:2008.10.31】
大阪運輸振興事件(大阪地判平20・10・31) 乗車拒否し停職処分、反省覆す言動から雇止め 服務規律遵守の信頼を喪失
ジャンル:
  • 更新拒否(雇止め)
  • 解雇

 嘱託のバス運転手が、乗車拒否を理由とする停職処分後に雇止めされたため、解雇権濫用により無効として地位確認等を求めた。大阪地裁は、処分後に始末書撤回を迫る等の行動から、服務規律遵守に関する信頼を喪失したことが雇止めの理由であり、更新判断基準である勤務成績の内容の1つとして考慮され得るとしたうえ、雇止めは解雇権の濫用には当たらないとした。……[続きを読む]

2009.07.27 【判決日:2008.10.08】
加西市(懲戒免職)事件(神戸地判平20・10・8) 地方公務員が休日の酒気帯び運転で懲戒免職に 「公正原則」に抵触して違法
ジャンル:
  • 懲戒・懲戒解雇
  • 飲酒行為

 兵庫県の市職員が、休日の酒気帯び運転を理由に受けた懲戒免職の取消しを求めた。神戸地裁は、処分は非違行為の態様・影響等を考慮して裁量により決定できるが、アルコール濃度は、道交法違反の最下限にすぎず、事故も発生していないことを鑑みると、免職により被る損害は甚大で、処分は社会通念上著しく妥当を欠いて苛酷であり、公正原則に抵触し違法と判示した。……[続きを読む]

2009.06.08 【判決日:2008.10.28】
モルガン・スタンレー証券事件(東京地判平20・10・28) 部下と集団移籍し懲戒解雇の部長が退職金請求 処分相当の違反はみられず
ジャンル:
  • 懲戒・懲戒解雇
  • 競業避止義務

 外資系証券会社の営業部長が、部下の7人全員とともに競合他社へ移籍したことを理由に懲戒解雇されたため、不支給となった退職金等を請求した。東京地裁は、予告なく集団移籍した点は悪質だが、組織改変を機に転職動機が全員に生じたものであり、顧客名等は非開示で会社に実質的損害も発生していないこと等を考慮し、解雇は権利濫用で無効として退職金の支払いを命……[続きを読む]

2009.05.04 【判決日:2008.10.23】
初雁交通事件(さいたま地裁川越支判平20・10・23) 多数労組と賃金減額合意、少数組合へ効力は? 月4%までで不利益小さい
ジャンル:
  • 就業規則の不利益変更
  • 賃金・賞与

 所属する少数労組の反対にもかかわらず賃金を減額されたため、タクシー会社の元乗務員ら5人が新旧賃金体系の差額支払いを求めた。さいたま地裁川越支部は、残業手当の支給方法や36協定未締結の問題解消とともに賃金体系を見直す必要性が高く、月1%弱から4%の減少に抑えていること等から、代償措置等がないことを考慮しても、合理的と評価して請求を斥けた。……[続きを読む]

2009.04.13 【判決日:2008.10.30】
トヨタ自動車他事件(名古屋地判平20・10・30) 長期出張中にうつ発症、就労先にも安配義務? 信義則から生命健康保護を
ジャンル:
  • 労災
  • 安全配慮義務

 自動車部品製造の社員が、1年間出張した工場での過重労働等でうつ病を発症したとして、両社に慰謝料等を請求した。名古屋地裁は、雇用契約のない出張先にも信義則上の安全配慮義務を認めたうえで、労働時間増加や精神的脆弱性等の要因から発症は予見できたほか、社員の業務軽減の申出に対して援助する義務を怠ったとして賠償を命じたが素因により3割減額した。……[続きを読む]

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