判決年月2005年7月の労働判例

2006.04.03 【判決日:2005.07.22】
ティ・アンド・ディ・フィナンシャル生命保険事件(大阪地判平17・7・22) 厚年基金を企業年金基金に、控除返戻金支払を やむ得ない事由と認める
ジャンル:
  • 賃金
  • 退職年金

 企業年金基金に移行し消滅した2つの厚生年金基金の団体保険の解約返戻金に早期解約控除を適用した更正生保会社の措置に対し、企業年金基金が控除分の返戻金の支払いを求めた事案で、大阪地裁は、保険契約の条件変更に関する特則で控除対象外とした「契約者の意思によらずやむを得ない事由による解約」に相当するとして請求を認容した。 例外特約に当たる 移行に……[続きを読む]

2006.03.20 【判決日:2005.07.22】
ナブテスコ(ナブコ西神工場)事件(神戸地裁明石支判平17・7・22) 雇止めの業請パートが発注元に雇用継続求める 黙示の労働契約成立と認容
ジャンル:
  • 更新拒否(雇止め)
  • 解雇

 職安による違法派遣是正指導を受けた業請会社から雇止めされたパート労働者が、派遣先に対し労働契約上の地位の確認と賃金支払いを求めた事案で、神戸地裁明石支部は受入企業が作業の指揮命令を行い賃金も支払っていた事実から労務提供先と認定、黙示の労働契約が成立したとし、違法状態解消を目的とした雇止めは著しく不合理で無効と断じた。 実際の労務提供先 ……[続きを読む]

2006.02.20 【判決日:2005.07.13】
東京日新学園事件(東京高判平17・7・13) 専門学校の営業譲渡で元教員が雇用存続を主張 労働契約は当然承継されず
ジャンル:
  • 労働契約
  • 承継

 経営破綻による専門学校の営業譲渡で、譲受先に元専任教員の雇用契約存続を認めた一審判断を不服として新法人が控訴、元教員も賃金の支払いなどで反訴した。東京高裁は、労働契約は当然に承継されるものではなく、公序に反する労組排除の意図や法人格の濫用の事実もないとして原判決を取り消し、元教員の反訴請求を棄却した。 労組排除意図なし 一審判断を取消す……[続きを読む]

2006.02.13 【判決日:2005.07.25】
東急エージェンシー事件(東京地判平17・7・25) 不正理由に希望退職を取消し、退職金も半減へ 諭旨解雇に理由がなく失当
ジャンル:
  • 懲戒・懲戒解雇
  • 早期退職優遇制度
  • 職務上の不正行為
  • 退職

 広告会社の希望退職に応じた幹部に在職中に不正経理があったとして諭旨解雇処分とし、優遇措置も取り消して退職金を半減したケースで、東京地裁は詳細な証拠の検証から会社主張を採用せず、決済制度の不備などから諭旨解雇は懲戒処分として重きに失して相当でないとし、優遇制度適用の解除も効力を有しないと判示した。 優遇策解除は無効 会社の主張不採用 筆者……[続きを読む]

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