ナブテスコ(ナブコ西神工場)事件(神戸地裁明石支判平17・7・22) 雇止めの業請パートが発注元に雇用継続求める 黙示の労働契約成立と認容

2006.03.20 【判決日:2005.07.22】
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 職安による違法派遣是正指導を受けた業請会社から雇止めされたパート労働者が、派遣先に対し労働契約上の地位の確認と賃金支払いを求めた事案で、神戸地裁明石支部は受入企業が作業の指揮命令を行い賃金も支払っていた事実から労務提供先と認定、黙示の労働契約が成立したとし、違法状態解消を目的とした雇止めは著しく不合理で無効と断じた。

実際の労務提供先 受入側が指揮命令

筆者:弁護士 牛嶋 勉(経営法曹会議)

事案の概要

 訴訟承継前の被告ナブコは訴訟継続中にY(ナブテスコ)に吸収合併された。ナブコ産業はナブコが委託する経理・福利厚生事務等の処理を業とするナブコの完全子会社で、ナブコの神戸事業所内に本社を置いていた。

 原告らは、平成15年2月に「勤務地ナブコ西神工場」「職種 組立作業及びピッキング作業」というナブコ産業の求人広告を見て応募し、ナブコ西神工場でナブコの従業員立会いの下で実技試験と面接を受け、ナブコ産業にパートタイム労働者として採用され、当初は試用期間とされた。原告らはナブコ産業から、同社のパートタイマー就業規則を受け取り、ナブコとナブコ産業との間の業務委託契約に基づきナブコ西神工場において、ナブコの班長の指示を受け、ナブコの従業員と一体となって作業に従事した。

 原告らは、同年3月、ナブコ産業のE部長より、同年4月1日からの本採用通知を受け、契約期間を6か月とする契約書を交付された。契約書には契約満了時に社員充足状態、本人の能力、健康状態その他業務の都合を勘案して更新を行うか否かを決定する旨の記載があった。同年9月に原告らは6か月契約を更新して、E部長から新たな契約書と「ナブコ企業倫理ハンドブック」を手渡された。

 ナブコ産業は、同15年11月に、神戸公共職業安定所から本件委託契約が業務処理請負としての要件を未充足として事情聴取を受け、翌年1月に同職安から適正な請負により実施するか、または労働者派遣事業を中止するよう是正指導を受けた。この際、派遣中止に当たっては当該業務従事労働者がナブコに直接雇用されるよう努めることとも指導されている。

 ナブコ産業は、平成16年2月、原告らに、ナブコとの請負契約が同年3月末をもって終了するため雇止めすると記載した通知書を渡した。原告らは、…

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平成18年3月20日第2577号14面 掲載

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