河合塾事件(最判平22・4・27) 担当講義削減を拒む非常勤講師雇止めは不法行為? 強硬的との原審判断を覆す

2010.09.20 【判決日:2010.04.27】
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 予備校の非常勤講師が、40%の減収に応じずに雇止めされたとして地位確認等を求めた。原審は、契約交渉での会社の強硬な態度は理不尽として慰謝料350万円の支払いを命じたが、最高裁は、減収は受講生の低評価が理由で、経営上の必要性からやむを得ないと判示。兼業が可能であり、交渉で不適切な説明をした等の事情もないことから不法行為には当たらないとした。

交渉に不当性ない 減収でも兼業可能

筆者:弁護士 渡部 邦昭(経営法曹会議)

事案の概要

 K学校(学校法人河合塾)は、大学受験予備校を経営する学校法人である。

 甲は、昭和56年に、K学校との間で、非常勤講師として期間1年の出講契約を締結し、以後、平成17年に至るまで同旨の契約を繰り返し締結した。甲が担当する講義の週当たりのコマ数は、出講契約で定められ、講義料単価に担当コマ数を乗じて講義料が支払われることになっており、甲は、週7コマ前後を担当してきた。

 K学校では、毎年、受講生に対して講師や授業に関するアンケートを行っており、A1からEまでのランクにより各講師の講義を評価し、出講契約を更新する際には、担当コマ数割当て等の参考としていた。

 平成15年度から同17年度にかけての甲の講義はいずれもD評価とかなり低いのに対し、同じ科目を担当する他の講師らの講義は、A2やB2と高評価だった。K学校は、平成17年12月、甲に対し、浪人生の減少に伴い受講生の大幅な減少が予想されることや、アンケート結果に基づく評価が低かったことを理由に、平成18年度の甲の担当講義を週4コマにしたい旨を告げた。

 これに対し、甲は、収入が約40パーセント減少するとして、従前どおりのコマ数での出講契約を求めた。しかし、K学校は、これに応じず、平成18年2月24日付文書で週4コマを前提とする契約書を同年3月7日までに返送するよう通知した。…

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平成22年9月20日第2793号14面 掲載

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