非正規は最長3年まで、1年延長して雇止め効力は 雇用継続の合理的期待なし 北海道大学事件(札幌高判平26・2・20)

2015.03.02 【判決日:2014.02.20】

 契約職員は3年雇用の方針を採るなか、特別に1年延長した職員を雇止めしたところ、地位確認等を求められた。一審は請求を棄却し、札幌高裁は更新は非常に難しいと伝え更新は願望にとどまるとして、雇用継続の合理的期待を有さないと認定。契約形態を変え8年半の雇用的機関があるが、助成金頼みの不安定な業務であることを本人も認識し、判断に影響は及ばない。

更新難しいと認識 形態変えて就労も

筆者:弁護士 岡芹 健夫(経営法曹会議)

事案の概要

 Yは、大学教育事業を行う法人であり、平成16年に独立行政法人である国立大学法人となった。Yでは平成11年度には、非正規職員は最長3年間に限り雇用するという方針(以下、「3年雇用の方針」)を採り、平成16年4月に契約職員就業規則を制定し、労働契約の更新は、大学が特に必要と認める場合を除き、当初の採用日から3年を超えない旨、規定している。

 Xは、平成14年10月ごろまたは12月から16年3月まで謝金業務に従事した。謝金業務とは、極めて限られた非継続的一時的な業務(講演、原稿執筆、特定事項の調査研究業務等)であり、YとしてもXと雇用契約が締結されたとは認識していなかった(厚生年金、健康保険、雇用保険の手続きもない)。その後、Xは、平成16年4月より、短時間勤務職員(契約期間1年)としてYに雇用された。当時、XはYの3年雇用の方針について知っており、自らにも適用されると認識していた。この短時間勤務職員の労働契約は更新されず、Xは、平成17年4月より19年3月まで、再度、謝金業務に従事した。

 平成19年4月、Xは、Yに契約職員として雇用された。その際、上長より3年雇用の方針の説明を受けた。その後、平成20年4月、21年4月と、ほぼ同様の労働条件にて労働契約が更新されたが、2回目は契約期間の更新は不可とされた。…

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掲載 : 労働新聞 平成27年3月2日第3007号14面

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