『労働時間』の労働判例

2024.02.01 【判決日:2023.02.22】
医療法人社団誠馨会事件(千葉地判令5・2・22) 研修医が病院外で夜間電話対応し割増賃金請求 待機中の労働時間性を否定
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  • 労働時間
  • 手待時間

 形成外科の研修医が、夜間の電話連絡等に対応するために病院外で待機していた時間について、割増賃金の支払いを求めた。千葉地裁は、待機中の生活状況は私生活上の自由時間の過ごし方と大きく異ならないとして、労働時間には当たらないとした。遠方に滞在できないという場所的な制約はあるが、電話対応や呼出出勤の回数・時間は、自由時間を阻害するものではないと……[続きを読む]

2024.01.25 【判決日:2023.02.22】
そらふね元代表取締役事件(名古屋高裁金沢支判令5・2・22) 会社解散後に主任が代表取締役へ残業代求める 管理監督者扱いは“重過失”
ジャンル:
  • 割増賃金
  • 労働時間
  • 管理監督者性
  • 賃金

 管理監督者と扱われ残業代が支払われなかったとして、主任ケアマネージャーが解散した会社の元代表取締役に損害賠償等を求めた事案の控訴審。一審は未払いの原因を経営難としたが、二審は残業代を支払わないために制度を利用したとして、任務懈怠との因果関係を認めた。元代取は、顧問社労士に管理監督者の判断基準や業務がふさわしいかを確認せず重大な過失がある……[続きを読む]

2023.10.05 【判決日:2022.11.16】
セルトリオン・ヘルスケア・ジャパン事件(東京高判令4・11・16) 直行直帰のMRに事業場外みなし認めた一審は 勤怠システムで時間把握可
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  • 事業場外労働
  • 労働時間

 営業先へ直行直帰する医療情報担当者に事業場外みなし制が適用されるとした事案の控訴審。東京高裁は、勤怠管理システムの導入後は労働時間を算定し難い場合には当たらないと判断。週報と併せて業務内容等を確認できたとしている。提出された週報からは残業を要する量の業務はうかがわれず、月40時間超の残業に必要な申請もなかったとして、残業代の請求は退けた……[続きを読む]

2023.01.12 【判決日:2022.03.30】
セルトリオン・ヘルスケア・ジャパン事件(東京地判令4・3・30) 直行直帰のMRに事業場外みなし制を適用は? 労働時間算定し難いと認定
ジャンル:
  • 事業場外労働
  • 労働時間

 事業場外みなし制を適用され直行直帰で働くMR(医療情報担当者)が、労働時間は把握可能として割増賃金を求めた。東京地裁は、労働時間を算定し難いとしてみなし制の適用を認めた。訪問先は裁量に委ねられ、業務報告も軽易だった。スマートフォンで顧客管理システムにログインし出退勤時刻を打刻していたが、同システムは業務予定を入力するものではないとした。……[続きを読む]

2022.12.08 【判決日:2022.02.25】
システムメンテナンス事件(札幌高判令4・2・25) 夜間当番の呼出待機、行動自由で残業代なし? 事務所滞留中は指揮命令下
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  • 労働時間
  • 手待時間

 駐車場のメンテナンスで夜間当番の待機時間が、労働時間に当たるか争った事案の控訴審。事務所にいない時間の行動は基本的に制約がなかった。指揮命令下にないとした一審に対して札幌高裁は、終業後に事務所内にいた時間に関して、速やかに現場へ向かえるよう待機していることを会社は容認し、指揮命令下と判断。事務所にいない時間は、入電の確率も考慮して労働時……[続きを読む]

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