『事業場外労働』の労働判例

2023.10.05 【判決日:2022.11.16】
セルトリオン・ヘルスケア・ジャパン事件(東京高判令4・11・16) 直行直帰のMRに事業場外みなし認めた一審は 勤怠システムで時間把握可
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  • 労働時間

 営業先へ直行直帰する医療情報担当者に事業場外みなし制が適用されるとした事案の控訴審。東京高裁は、勤怠管理システムの導入後は労働時間を算定し難い場合には当たらないと判断。週報と併せて業務内容等を確認できたとしている。提出された週報からは残業を要する量の業務はうかがわれず、月40時間超の残業に必要な申請もなかったとして、残業代の請求は退けた……[続きを読む]

2023.01.12 【判決日:2022.03.30】
セルトリオン・ヘルスケア・ジャパン事件(東京地判令4・3・30) 直行直帰のMRに事業場外みなし制を適用は? 労働時間算定し難いと認定
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  • 事業場外労働
  • 労働時間

 事業場外みなし制を適用され直行直帰で働くMR(医療情報担当者)が、労働時間は把握可能として割増賃金を求めた。東京地裁は、労働時間を算定し難いとしてみなし制の適用を認めた。訪問先は裁量に委ねられ、業務報告も軽易だった。スマートフォンで顧客管理システムにログインし出退勤時刻を打刻していたが、同システムは業務予定を入力するものではないとした。……[続きを読む]

2018.09.13 【判決日:2018.01.05】
ナック事件(東京地判平30・1・5) 営業マンの携帯へ電話やメール、みなし適用は 外勤全体の時間算定し難い
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  • 事業場外労働
  • 労働時間

 事業場外みなしで働く営業マンが、携帯電話やメールの指示を受け時間算定できるとして残業代等を求めた。東京地裁は、時間把握の事務が煩雑に過ぎるといった合理的理由があり「時間を算定し難い」とした。営業報告書の内容は簡易で訪問先への照会も非現実的としている。上司らの同行もなかった。労使協定に不備があり労働時間は営業担当の概況から1日11時間とし……[続きを読む]

2018.07.19 【判決日:2017.11.10】
都市再生機構事件(東京地判平29・11・10) 休日は事故対応で呼出し待機、割増賃金求める 携帯貸与も労働時間性なし
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  • 労働時間
  • 賃金

 携帯電話を渡されるなど休日は事故発生に備え待機していたとして、総務課長が残業代を求めた。東京地裁は、本人は休日に外出していたことを認め、自宅待機の指示はなかったと認識していたと判断。過去3年間に事故は起きず、休日は労働からの解放が保障され、指揮命令下になかったとした。事故対応マニュアルにある「事故から3時間以内に集合」の記載は目安として……[続きを読む]

2016.03.14 【判決日:2015.09.18】
落合事件(東京地判平27・9・18) 外回り営業マンが割増請求、事業場外労働の判断は 時間把握できみなし認めず
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  • 事業場外労働
  • 労働時間

 事業場外みなし制で働いた外回り営業マンが、出退勤時刻の把握は可能などとして退職後に割増賃金等を求めた。一審は請求を一部認容し、双方が控訴した。東京地裁は、直行直帰が許されていないこと、事前の営業予定表や事後の日報で訪問先など業務内容を把握できることから指揮命令を及ぼすことは可能で、労働時間を算定し難いとはいえずみなし制の適用はないとした……[続きを読む]

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