24時間勤務の警備員、仮眠や休憩に未払賃金求める 不活動時間でも指揮命令下 イオンディライトセキュリティ事件(千葉地判平29・5・17)

2017.12.21 【判決日:2017.05.17】

 警備員が4時間の仮眠や30分の休憩時間は、労働時間に当たるとして賃金支払いを求めた。千葉地裁は、警備は1人体制であり、警報の作動時には「即応」が求められていたと判断。仮眠中も寝巻きに着替えることはなく、緊急出動の実績も踏まえて、全体として労働から解放されているとはいえず指揮命令下にあるとした。付加金と合わせ177万円の支払いを命じた。

制服着用したまま 異常時は即応必要

著者:弁護士 岡芹 健夫(経営法曹会議)

事案の概要

 Y社は、警備業を主な業務内容とする株式会社であり、他社Z社から警備業務委託を受けている。Xは、平成23年9月よりY社との間で有期雇用契約(契約期間約6カ月)を締結、更新していたが、平成24年11月より期間の定めのない雇用契約になっている。

 Xは、A店では、休憩時間(午後10時~10時30分)および仮眠時間(午前0時~4時30分)、C店では、勤務シフトによって、休憩時間(午前1時~2時)および仮眠時間(午前1時~5時または午前2時~6時)が設けられていたが、労働時間とされていなかった。また、B店の業務では朝礼(午前7時35分~8時)および着替え(10分間)が必要であったが、労働時間とされていなかった。

 Xは、勤務態度につき、Z社や顧客より苦情等が出ることもあり、また、仮眠時間以外の時間に仮眠を取ったり、所定の終業時刻より前に退勤したにもかかわらず、勤務報告書の勤怠時間欄には所定労働時間どおりに勤務した旨を記載していたことが確認されたことを受け、Y社は、Xと面談のうえ、平成27年3月、Xをけん責処分とした。その後もXが、実際に巡回業務を行っていなかったにもかかわらず行ったと述べたことがあったという報告が、Z社よりY社にあり、Y社はXの異動を検討していた。

 平成27年5月、X代理人は、Y社に、仮眠時間を労働時間に含め、未払賃金を再計算して遅延損害金と併せて支払うよう求める旨の内容証明郵便を送付した。…

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掲載 : 労働新聞 平成29年12月18日第3141号14面

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