東急エージェンシー事件(東京地判平17・7・25) 不正理由に希望退職を取消し、退職金も半減へ 諭旨解雇に理由がなく失当

2006.02.13 【判決日:2005.07.25】
  • TL
  • ツイート
  • シェア
  • クリップしました

    クリップを外しました

    これ以上クリップできません

    クリップ数が上限数の100に達しているため、クリップできませんでした。クリップ数を減らしてから再度クリップ願います。

    マイクリップ一覧へ

    申し訳ございません

    クリップの操作を受け付けることができませんでした。しばらく時間をおいてから再度お試し願います。

  • コメント

 広告会社の希望退職に応じた幹部に在職中に不正経理があったとして諭旨解雇処分とし、優遇措置も取り消して退職金を半減したケースで、東京地裁は詳細な証拠の検証から会社主張を採用せず、決済制度の不備などから諭旨解雇は懲戒処分として重きに失して相当でないとし、優遇制度適用の解除も効力を有しないと判示した。

優遇策解除は無効 会社の主張不採用

筆者:弁護士 岡芹 健夫(経営法曹会議)

事案の概要

 1.Yは各種広告代理業で、Xは平成10年10月から同15年3月まで営業部長、同年4月から媒体本部メディア営業部メディアディレクターとして勤務していたが、Yが優遇制度を適用した希望退職を募集した際に、退職日を平成15年9月30日として希望退職を申し込み、Yはこれを認めた。予定退職金は通常退職金1364万5000円、退職特別加算金1700万円。

 2.しかし、YはXが在籍中に諭旨解雇に相当する事由が存在したとして、同年10月24日付けでXを諭旨解雇処分とし、希望退職優遇制度の適用を解除し(希望退職優遇制度は、懲戒解雇、諭旨解雇があった場合には適用解除とされていた)、通常退職金も689万3950円のみ支払った。

 諭旨解雇事由は、「営業部長の職にある当時、担当会社Aの宣伝部長Bから、マージン増額の条件として、広告制作会社Cから請求されるビデオ制作の架空請求を、X独自の判断でD会社を経由させYに請求させることで、Yに約1000万円の損害を与えた」というものだった。

 3.Yは、通常退職金の不足分および退職特別加算金の支払いを請求してYを提訴した(なお年休買上げ分の支払い請求もあったが、本稿では省略)。

判決のポイント

 1.(詳細に証拠関係を検討=後述3項=し、その他の事実も勘案=後述4項=のうえ)、結論として…

この記事の全文は、労働新聞電子版会員様のみご覧いただけます。

労働新聞電子版へログイン

労働新聞電子版は労働新聞購読者専用のサービスです。

詳しくは労働新聞・安全スタッフ電子版のご案内をご覧ください。

平成18年2月13日第2572号14面 掲載

あわせて読みたい

ページトップ