休職満了直前で主治医が勤務認容、退職無効求める 診断は信用性なく復職困難 コンチネンタル・オートモーティブ事件(横浜地決平27・1・14)

2016.02.03 【判決日:2015.01.14】

 適応障害の休職期間満了で退職扱いされたが、復職可能として賃金仮払いを求めた。満了1カ月前に療養が必要とした主治医が、満了直前に通常勤務可としたため診断書の信用性が問題となった。横浜地裁は、会社代理人の聞き取りに対して主治医が本人の希望どおりに診断書を書いたことを認めており、医学的に軽快したのではなく本人の意向で作成されたと判断、請求を斥けた。

本人の意向を反映 医学的に軽快せず

筆者:弁護士 岩本 充史

事案の概要

 本件は、Y株式会社(以下「Y」)の労働者Xが、Yに対し休職事由が消滅したにもかかわらず、休職事由が消滅していないとして休職期間満了による退職の扱いをしているのは不当として、いまだXはYとの間で労働契約が継続していることを前提に、賃金の仮払いを求めた事案である。本決定は、Xの申立てを被保全権利が疎明されていないことを理由として却下した。

 Yは、自動車部品の研究、開発、設計、製造、販売および修理等を主たる目的とする株式会社である。

 Xは、Yとの間で雇用契約を締結していたところ、平成25年7月22日に適応障害の疑いがあり、同月29日には、同月30日から同年8月31日まで自宅療養が必要であると診断された。

 Xは、同年7月30日から同年10月29日まで傷病欠勤、同月30日から傷病休職となった。なお、Xは、3年未満の勤続年数であるため、Yの就業規則上、傷病欠勤は3カ月、傷病休職は12カ月であり、休職期間満了後、復職できないときは退職とすると定められていた。また、休職期間中に休職事由が消滅したときは復職させること、傷病休職の場合は、復職に当たり、社員は医師の診断書を会社に提出すること、会社はその内容に基づき復職を決定すること、会社は必要に応じ、会社の指定する医師の診察を受診させ、その診断書を提出させることがあり、社員は正当な理由なく、これを拒んではならないと定められていた。…

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掲載 : 労働新聞 平成28年2月1日第3051号14面

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