『安全配慮義務』の労働判例

2021.05.13 【判決日:2020.11.13】
マツヤデンキ事件(大阪高判令2・11・13) PTSD発症し労災、暴行原因と賠償命じた一審は “安全配慮義務違反”を否定
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 上司や同僚の暴力でPTSD(心的外傷後ストレス障害)を発症したとして、会社らに損害賠償を求めた。入社後最低ランクの人事評価が続き、上司らの注意指導が許容範囲を超えることも会社は認識し得たとした一審に対し、二審は偶発的に暴行に発展し予見できないと判断。安全配慮義務違反を否定した。業務上発症したとの主治医意見書は、上司らの意見を聴取せず作成……[続きを読む]

2020.10.22 【判決日:2019.12.19】
北海道二十一世紀総合研究所ほか事件(札幌高判令元・12・19) うつ病は労災、配慮怠ったと賠償命じた一審は 長時間労働のみで予見困難
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 月100時間超の残業などでうつ病を発症したとして労災認定された研究員が、会社に損害賠償を求めた事案の控訴審。請求を認めた一審に対して札幌高裁は、業務の質や量は過大といえず裁量性もあること、業務が困難と上司らへ申告相談がなかったことも踏まえ、長時間労働のみをもって発症を予見できないと判断。担当は調査業務のみで業務量を減らすのも困難としてい……[続きを読む]

2020.09.03 【判決日:2019.07.19】
住友ゴム工業(石綿ばく露)事件(大阪高判令元・7・19) 肺がんで死亡、業務の因果関係否定した一審は 石綿ばく露原因と賠償命令
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 肺がんで死亡したのは石綿が原因として、遺族らが会社に慰謝料等を求めた事案の控訴審。元従業員の一部について、症状や喫煙歴から業務と発症の因果関係を否定した地裁に対し高裁は、10年以上のばく露歴を認めた労災医員の意見などから因果関係を認容。昭和35年時点で会社は石綿の危険性を予見可能であり、保護具を使用したとの主張もないことから安全配慮義務……[続きを読む]

2020.08.20 【判決日:2020.01.28】
青森三菱ふそう自動車販売事件(仙台高判令2・1・28) 残業少なくうつ病自殺と関連否定した一審は 労災認定後に会社責任認容
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 うつ病を発症して自殺したのは、長時間労働が原因として遺族が会社に損害賠償を求めた。残業時間数は月平均80時間を下回るなどとして、請求を棄却した一審後に、適応障害と労災認定されていた。二審は労災認定を不合理ということはできないと判断。発症後に決算月があり長時間労働が続いたと推認し、その間先輩の叱責に過敏に反応して自殺したとして、一審を覆し……[続きを読む]

2020.02.27 【判決日:2019.06.19】
食品会社A社事件(札幌地判令元・6・19) 採用した障害者自殺、仕事少なくうつ病悪化? 業務量の調整義務違反なし
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 少ない業務量しか与えられず、うつ病を悪化させ自殺したとして、遺族が会社に損害賠償を求めた。札幌地裁は、業務量増加の要望を受けた上司は、安全配慮義務として心理的負荷の有無や程度を検討して対応すべき義務を負うが、会社は相談を放置せず対応していたと同義務違反を否定。上司が採用の理由を「障害者雇用率のため」と発言したことは配慮を欠くが、自殺との……[続きを読む]

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