『安全配慮義務』の労働判例

2021.11.25 【判決日:2020.08.31】
製麺会社A事件(旭川地判令2・8・31) 製麺機で指を骨折、会社の安全配慮義務違反は 刃を覆う対策や教育怠った
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  • 労働契約上の権利義務
  • 労働安全衛生法
  • 安全配慮義務

 製麺機に手を巻き込まれて骨折した従業員が、安全配慮義務に違反したとして会社に損害賠償を求めた。旭川地裁は、作業は麺に縮れを付けるために製麺機に手を伸ばす必要があり、刃はむき出しで高い危険性を有するとした。刃に覆いはなく、危険性に関して注意喚起の表示や教育をしたとも認められないことから不法行為と判断。作業時に手元を注視しなかった従業員の過……[続きを読む]

2021.08.19 【判決日:2020.02.25】
伊藤忠・シーアイマテックス事件(東京地判令2・2・25) 出向先から海外出張中に事故、損害賠償責任は 国外の交通事故予見できず
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  • 労災
  • 安全配慮義務
  • 損害賠償

 出向していた労働者がマレーシアへの出張中に交通事故に遭い、出向先らに安全配慮義務違反の損害賠償を求めた。車を手配したのは、出向先の従業員(現地の事業会社へ出向中)だった。東京地裁は、具体的な危険が存在することは予見困難と請求を斥けた。直近の事故の統計や分析のみでは同国内の交通事情を推認することは困難など、同義務違反を怠ったとはいえないと……[続きを読む]

2021.05.13 【判決日:2020.11.13】
マツヤデンキ事件(大阪高判令2・11・13) PTSD発症し労災、暴行原因と賠償命じた一審は “安全配慮義務違反”を否定
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  • 労働契約上の権利義務
  • 労災
  • 安全配慮義務

 上司や同僚の暴力でPTSD(心的外傷後ストレス障害)を発症したとして、会社らに損害賠償を求めた。入社後最低ランクの人事評価が続き、上司らの注意指導が許容範囲を超えることも会社は認識し得たとした一審に対し、二審は偶発的に暴行に発展し予見できないと判断。安全配慮義務違反を否定した。業務上発症したとの主治医意見書は、上司らの意見を聴取せず作成……[続きを読む]

2020.10.22 【判決日:2019.12.19】
北海道二十一世紀総合研究所ほか事件(札幌高判令元・12・19) うつ病は労災、配慮怠ったと賠償命じた一審は 長時間労働のみで予見困難
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  • 労災
  • 安全配慮義務

 月100時間超の残業などでうつ病を発症したとして労災認定された研究員が、会社に損害賠償を求めた事案の控訴審。請求を認めた一審に対して札幌高裁は、業務の質や量は過大といえず裁量性もあること、業務が困難と上司らへ申告相談がなかったことも踏まえ、長時間労働のみをもって発症を予見できないと判断。担当は調査業務のみで業務量を減らすのも困難としてい……[続きを読む]

2020.09.03 【判決日:2019.07.19】
住友ゴム工業(石綿ばく露)事件(大阪高判令元・7・19) 肺がんで死亡、業務の因果関係否定した一審は 石綿ばく露原因と賠償命令
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  • 労働契約上の権利義務
  • 安全配慮義務

 肺がんで死亡したのは石綿が原因として、遺族らが会社に慰謝料等を求めた事案の控訴審。元従業員の一部について、症状や喫煙歴から業務と発症の因果関係を否定した地裁に対し高裁は、10年以上のばく露歴を認めた労災医員の意見などから因果関係を認容。昭和35年時点で会社は石綿の危険性を予見可能であり、保護具を使用したとの主張もないことから安全配慮義務……[続きを読む]

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