『労働安全衛生法』の労働判例

2022.03.10 【判決日:2021.05.17】
国・建設アスベスト(神奈川)事件(最一小判令3・5・17) 石綿粉じんで病気に、国と建材会社へ賠償請求 労働者「以外」も保護の対象
ジャンル:
  • 労働安全衛生法

 建設作業で石綿にばく露して肺がんなどを発症した大工らが、国と建材メーカーに対して損害賠償を求めた。最高裁は、石綿含有建材を取り扱って健康障害が生じるおそれがあることは、労働者か否かで変わらず、国は規制権限を行使すべきだったと判示。石綿含有建材の表示や危険性の掲示、防じんマスク着用の指導監督を怠った国のほか、メーカーの責任も一部認めた。……[続きを読む]

2021.11.25 【判決日:2020.08.31】
製麺会社A事件(旭川地判令2・8・31) 製麺機で指を骨折、会社の安全配慮義務違反は 刃を覆う対策や教育怠った
ジャンル:
  • 労働契約上の権利義務
  • 労働安全衛生法
  • 安全配慮義務

 製麺機に手を巻き込まれて骨折した従業員が、安全配慮義務に違反したとして会社に損害賠償を求めた。旭川地裁は、作業は麺に縮れを付けるために製麺機に手を伸ばす必要があり、刃はむき出しで高い危険性を有するとした。刃に覆いはなく、危険性に関して注意喚起の表示や教育をしたとも認められないことから不法行為と判断。作業時に手元を注視しなかった従業員の過……[続きを読む]

2019.07.04 【判決日:2018.07.02】
化学メーカーC社事件(東京地判平30・7・2) 有機溶剤で化学物質過敏症を発症と賠償求める 濃度測定せず安配義務違反
ジャンル:
  • 労働安全衛生法

 有機溶剤が発散する環境で化学物質過敏症を発症したとして、損害賠償等を求めた。東京地裁は、作業環境測定は安全配慮義務の内容に含むと判断。濃度を測定して保護具を支給等すれば、ばく露を回避できたと推認し、発症との相当因果関係を認めた。安衛法や有機則の公法的規制が直ちに安全配慮義務の内容になるとはいえず、規制の趣旨や具体的状況で判断するとしてい……[続きを読む]

2015.08.17 【判決日:2014.12.25】
環境施設ほか事件(福岡地判平26・12・25) 下請労働者が安全帯着用せず転落、元請の責任は? 指揮監督下で安配義務負う
ジャンル:
  • 労働契約上の権利義務
  • 労働安全衛生法
  • 安全配慮義務

 元請のプラントで足場から転落し骨折した下請の労働者が、元請や請負先に損害賠償を求めた。福岡地裁は、元請が出退勤を管理し作業内容を指示するなど指揮監督し、特別な社会的接触の関係にあったと判断。安全帯着用を管理する義務を怠り、請負先との共同不法行為とした。元請従業員が安全帯を着用せず、それにならうことも理解できるとして過失相殺を3割とした。……[続きを読む]

2012.06.04 【判決日:2011.09.16】
サノヤス・ヒシノ明昌事件(大阪地判平23・9・16) 元請での石綿作業で中皮腫患い死亡したと賠償請求 実質使用者として支配管理
ジャンル:
  • 労働安全衛生法

 中皮腫で死亡したのは元請での石綿作業が原因として、下請従業員の妻子が、元請に安全配慮義務違反の損害賠償を請求した。大阪地裁は、実質的に使用者に近い支配を及ぼしていた元請が安全配慮義務を負うと判示。じん肺法制定後、遅くとも国際癌学会の結果が報告された昭和42年までには石綿の危険性は予見可能で、保護具の支給や着用指示を怠り責任は免れないとし……[続きを読む]

ページトップ
 

ご利用いただけない機能です


ご利用いただけません。