『労働安全衛生法』の労働判例

2019.07.04 【判決日:2018.07.02】
化学メーカーC社事件(東京地判平30・7・2) 有機溶剤で化学物質過敏症を発症と賠償求める 濃度測定せず安配義務違反
ジャンル:
  • 労働安全衛生法

 有機溶剤が発散する環境で化学物質過敏症を発症したとして、損害賠償等を求めた。東京地裁は、作業環境測定は安全配慮義務の内容に含むと判断。濃度を測定して保護具を支給等すれば、ばく露を回避できたと推認し、発症との相当因果関係を認めた。安衛法や有機則の公法的規制が直ちに安全配慮義務の内容になるとはいえず、規制の趣旨や具体的状況で判断するとしてい……[続きを読む]

2015.08.17 【判決日:2014.12.25】
環境施設ほか事件(福岡地判平26・12・25) 下請労働者が安全帯着用せず転落、元請の責任は? 指揮監督下で安配義務負う
ジャンル:
  • 労働契約上の権利義務
  • 労働安全衛生法
  • 安全配慮義務

 元請のプラントで足場から転落し骨折した下請の労働者が、元請や請負先に損害賠償を求めた。福岡地裁は、元請が出退勤を管理し作業内容を指示するなど指揮監督し、特別な社会的接触の関係にあったと判断。安全帯着用を管理する義務を怠り、請負先との共同不法行為とした。元請従業員が安全帯を着用せず、それにならうことも理解できるとして過失相殺を3割とした。……[続きを読む]

2012.06.04 【判決日:2011.09.16】
サノヤス・ヒシノ明昌事件(大阪地判平23・9・16) 元請での石綿作業で中皮腫患い死亡したと賠償請求 実質使用者として支配管理
ジャンル:
  • 労働安全衛生法

 中皮腫で死亡したのは元請での石綿作業が原因として、下請従業員の妻子が、元請に安全配慮義務違反の損害賠償を請求した。大阪地裁は、実質的に使用者に近い支配を及ぼしていた元請が安全配慮義務を負うと判示。じん肺法制定後、遅くとも国際癌学会の結果が報告された昭和42年までには石綿の危険性は予見可能で、保護具の支給や着用指示を怠り責任は免れないとし……[続きを読む]

2011.07.25 【判決日:2010.12.01】
本田技研工業事件(東京地判平22・12・1) 石綿ばく露で中皮腫に、合併した親会社に賠償請求 安全配慮義務も包括し承継
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  • 労働安全衛生法

 整備工が退社後に中皮腫を患ったのは、在職中の石綿ばく露が原因として、工場を吸収合併した親会社に損害賠償を求めた。東京地裁は、親会社にとって、工場は実質直営の位置付けで、指導員も出向させており危険性を認識できたと判示。一方、工場では保護具着用を義務付けなかった等、安全配慮義務に違反していたとして権利義務を包括承継した親会社の責任を認めた。……[続きを読む]

2010.08.09 【判決日:2010.03.19】
西松建設ほか事件(東京地判平22・3・19) 下請持込みの工具で感電、注文者にも賠償を求める 雇用関係なく安配義務なし
ジャンル:
  • 労働安全衛生法

 下請従業員が発電所工事中に感電したため、注文者、元請、下請の計3社へ不法行為に基づく損害賠償を請求した。東京地裁は、注文者は設計監理のみを行い安衛法上の事業者等に当たらないうえ、安全配慮義務を課すべき雇用契約に準ずる法律関係も認められないが、元請と下請に対しては、現場へ持ち込まれた電動工具の点検方法が不十分として賠償請求を一部認めた。……[続きを読む]

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