長澤運輸事件(東京高判平28・11・2) 定年後も同一職務、賃金2割強減り不合理の一審は 継続雇用時の減額広く容認

2017.02.13 【判決日:2016.11.02】
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 定年後継続雇用したドライバーの賃金を2割強引き下げたことが、期間の定めによるもので不合理とされた事案の控訴審。東京高裁は、職務内容やその変更の範囲等が同一でも、継続雇用時の賃金引下げは広く行われ社会的に容認されており、労契法20条のその他の事情に基づき不合理ではないとした。年金の未支給期間に調整給を払うなど賃金差を縮める努力も考慮した。

労契法に反しない 格差縮めたと評価

筆者:弁護士 牛嶋 勉(経営法曹会議)

事案の概要

 被告(控訴人)会社は、セメント・液化ガス・食品等の輸送事業を営んでおり、原告3人(被控訴人)は、バラセメントタンク車の乗務員として勤務していたが、平成26年3月ないし9月に定年退職し、有期契約の嘱託社員として同じ業務に従事していた。嘱託社員の乗務員の年収は、正社員より2割程度低く、原告3人の年収も定年前と比較して約20~24%の減になった。原告3人は、正社員との間に不合理な労働条件の相違が存在すると主張して、①主位的に、その不合理な労働条件の定めは労働契約法20条により無効であり、原告らには正社員に関する就業規則等の規定が適用されることになるとして、正社員の就業規則等の規定が適用される労働契約上の地位にあることの確認を求めるとともに、正社員の就業規則等の規定により支給されるべき賃金と実際に支給された賃金との差額等の支払いを求め、②予備的に、被告会社の行為は労働契約法20条に違反するとともに公序良俗に反して違法であるとして、不法行為に基づき、差額相当額の損害賠償金等の支払いを求めた。一審(東京地判平28・5・13、本紙3079号)は、原告らの主位的請求を認容し、被告会社が控訴した。

判決のポイント

 控訴人は、被控訴人らを含めた定年後再雇用者の賃金について、…

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平成29年2月13日第3100号14面 掲載

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