『競業避止義務』の労働判例

2018.09.20 【判決日:2017.08.31】
建通エンジニアリング業務委託ほか事件(東京地判平29・8・31) 中途採用の部長、同業で兼業し賠償求められる 競業に関する報告義務違反
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 同業他社での兼業は競業避止義務違反として、派遣会社が本部長に損害賠償を求めた。東京地裁は、本部長は1年契約の業務委託であり、善管注意義務として競業に関する情報の報告義務を負うとした。他社でグループ拡大の交渉を担当し成立させるといった情報は重要事項であり、報告があれば会社は契約更新しなかったとして契約更新後の報酬300万円の賠償を命じた。……[続きを読む]

2017.09.20 【判決日:2016.07.14】
リンクスタッフ元従業員事件(大阪地判平28・7・14) 入社1年で同業へ転職され誓約書違反と賠償求める 競業禁止3年の合意は無効
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 病院への有料職業紹介を行う会社が、競業禁止の誓約書に反して同業他社に転職した元従業員に対し、100万円の損害賠償を求めた。大阪地裁は、誓約書自体を無効とした。在籍約1年の平社員に対し3年間にわたり、地域の制限なく同業への転職を禁じ、代償措置とされる手当も月2200円に過ぎないなど、広い競業禁止の範囲を正当化するものとはいえないとした。……[続きを読む]

2012.10.08 【判決日:2012.03.13】
関東工業事件(東京地判平24・3・13) 同業転職の営業マンに顧客情報持ち出され賠償請求 秘密事項として管理されず
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 同業他社に転職した営業マン4人に対し、廃材リサイクル会社が、就業規則や誓約書上の機密保持義務、競業避止義務違反として損害賠償請求を行った。東京地裁は、仕入先の情報を業務上の秘密というためにはその内容が客観的に定められ、明確に管理されていることが必要と判示。情報は誰でも閲覧でき秘密とはいえず、競業避止規定も代償措置がないことから無効とした……[続きを読む]

2012.09.03 【判決日:2011.12.27】
山口工業事件(東京地判平23・12・27) 未払い賃金請求されたが取引先から報酬受領と反訴 利益相反行為で賠償命じる
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 元支社長の1カ月分の未払い賃金請求に対し、建設会社は横領や背任行為があったとして、損害賠償を反訴請求した。東京地裁は、月10万円の報酬を得て取引先の名刺を所持し活動したことは利益相反行為に当たると判示。誠実に業務を行えば会社に帰属した利益と推認し、約435万円を損害と認めた。なお、背信行為があっても賃金支払いを拒む理由にはなり得ない。……[続きを読む]

2012.06.11 【判決日:2012.01.13】
アメリカン・ライフ・インシュアランス・カンパニー事件(東京地判平24・1・13) 退社2年以内に競合他社へ移った役員の退職金ゼロ 職業選択の自由不当に侵害
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 退職後2年以内に競合他社に転職すれば、退職金を不支給とする合意は無効として、生保会社の元執行役員が支払いを求めた。東京地裁は、合意は職業選択の自由を不当に侵害すると判示。顧客情報流出を防ぐために転職を制限することは正当でないうえ、役員は機密情報を扱う立場になく、禁止される業務や地域は広範で期間も長すぎるなど公序良俗に反して無効とした。……[続きを読む]

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