リンクスタッフ元従業員事件(大阪地判平28・7・14) 入社1年で同業へ転職され誓約書違反と賠償求める 競業禁止3年の合意は無効

2017.09.20 【判決日:2016.07.14】
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 病院への有料職業紹介を行う会社が、競業禁止の誓約書に反して同業他社に転職した元従業員に対し、100万円の損害賠償を求めた。大阪地裁は、誓約書自体を無効とした。在籍約1年の平社員に対し3年間にわたり、地域の制限なく同業への転職を禁じ、代償措置とされる手当も月2200円に過ぎないなど、広い競業禁止の範囲を正当化するものとはいえないとした。

エリアを限定せず 代償手当は不十分

著者:弁護士 岩本 充史

事案の概要

 本件は、Y社(原告)が、元従業員X(被告)に対し、退職後3年間は同業他社に就職しないこと等を内容とする競業禁止の合意があったにもかかわらずXはこれに違反した、Xは他の元従業員と共謀して事業の妨害を図ったなどとして、債務不履行ないし不法行為に基づき、損害賠償を請求した事案である。本判決はY社の請求を棄却した。

 Y社は、有料職業紹介業等を営む法人であり、病院等の職業斡旋をしている。Xは、平成23年1月4日から平成24年1月27日までY社のF支社で就労し、役職はなくいわゆる平社員であった。Xの月例賃金は、基本給22万3100円、業務手当7万6900円の合計30万円であった。

 Xは在職中、C医師の担当をしていた。Xは、Y社で就労を開始する前の平成22年12月5日に「秘密保持・競業禁止に関する誓約書」を、退職直前の平成24年1月20日に「秘密保持・競業禁止に関する誓約書」を、Y社に提出した(以下、併せて「本件誓約書」)。Xは、平成24年2月1日からA社で就労している。

 A社は、平成23年9月1日に設立された会社であり、有料職業紹介業等を目的とし、病院等の職業斡旋をしている。なお、A社の代表者Bは、Y社の元従業員である。

 医療法人D会とA社は、平成24年3月7日に医師紹介業務委託契約を締結し、A社の担当者はXであった。C医師は、A社に就職の斡旋を申し込み、Xが担当した。…

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平成29年9月18日第3129号14面 掲載

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