徳島県市町村職員共済組合事件(最二小判平18・1・23) 破産した者の退職手当から貸付金回収は可能か 地共法による相殺でも不可

2007.10.01 【判決日:2006.01.23】
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 地方公務員が自己破産し退職したが、共済組合からの借金を退職金支給機関が勝手に控除して弁済することは違法であるとして、不当利得返還請求を行った事案。最高裁は、破産者の自由に属する財産を一方的に相殺することは許されないが、任意の弁済を妨げるものではないと判示。しかし自由意思に基づく賃金控除の合意も認められず、原審と同様に請求を認容した。

任意の弁済でない 返還請求権認める

筆者:弁護士 石井 妙子(経営法曹会議)

事案の概要

 Xは、Aに勤務する地方公務員で、Y(職員共済組合)から合計1200万円を借りた後、平成14年6月10日に破産宣告を受け、その約半年後に退職した。

 そこで、Xの給与支給機関であるB事務組合は破産管財人に対し、破産財団に属する財産としてXの破産宣告時の退職手当相当額の4分の1(460万3800円)を交付(4分の3が破産者の自由財産となる)。そしてBは、地方公務員等共済組合法(「地共法」)115条2項に基づき、本件退職手当から貸付金残金相当の431万293円を控除してYに払い込み、Xには残りの退職手当を支給した。

 本件払込みに当たってXとYまたはBの間で、BがXの退職手当からYへの返済金を控除して、Xに代わってYに払い込むこと(「地共法の弁済方法」という)につき合意をしたことはなかった。XはYに対し、Yが貸付金の弁済として本件払込金を受領したことは、法律上の原因を欠くものであるとして、不当利得返還請求を提起した。…

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平成19年10月1日第2651号14面 掲載

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