東日本旅客鉄道(出向)事件(東京地判平29・10・10) 業務外注先へ移動命令、実質転籍と無効訴える 在籍出向で個別同意は不要

2018.03.20 【判決日:2017.10.10】
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 外注先への出向期間が延長されるなど実質転籍として、組合員約60人が出向命令の無効を求めた。東京地裁は、高齢者の受入先拡大や技術承継の目的があり期間は長期化が予定されていたとしたうえで、就業規則に基づく在籍出向で個別同意は不要と判断。同水準の賃金と加算金の支給などを評価し、復帰せず定年を迎えても、不利益は異動に伴い甘受すべき範囲とした。

就業規則に基づく 賃金や休暇同水準

筆者:弁護士 石井 妙子(経営法曹会議)

事案の概要

 Y社は、Xらが従事していた業務をグループ会社に業務委託し、Xらに対してグループ会社への出向を命じた。

 Xらは、①本件出向がY社への復帰を前提としない実質的な転籍であるにもかかわらず、Xらの個別的同意または労働協約に基づかないから無効、②本件出向は偽装請負に当たり職安法等の強行法規に違反しているから、本件出向命令も強行法規違反となり無効、③業務上の必要性や人選の相当性を欠き、偽装請負を惹起し、出向対象者に耐え難い不利益を与えるものであり、権利濫用に当たり無効などと主張して、出向先に勤務する雇用契約上の義務がないことの確認を求めて提訴した。

 判決は、Y社を退職した者、Y社に復帰した者の確認請求を却下し、その余の者については、本件出向命令は有効として、請求を棄却した。

判決のポイント

 1 出向命令につき個別同意・労働協約の要否

 出向は、特段の事情のない限り、就業規則ないし労働協約上の根拠規定や採用時における労働者の同意を要する…が、個別的同意までは要しない。

 就業規則には、会社は、業務上の必要がある場合、社員に出向を命ずることができ、…

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平成30年3月19日第3153号14面 掲載

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