『配転・出向』の労働判例

2025.07.10 【判決日:2025.01.23】
滋賀県社会福祉協議会(差戻審)事件(大阪高判令7・1・23) 技術者の同意得ないまま配転命じて不法行為? 職種限定に反し過失認める
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 職種限定の合意があった技術職に対し、同意を得ずに命じた配置転換を違法とした最高裁が、不法行為に当たるかの審理のため差し戻した事案。大阪高裁は、職種限定の合意を容易に認識できたとして、会社の過失を認め慰謝料の支払いを命じた。これまでの経緯から会社は他の職種に就かせることは想定しておらず、労働者が技術職を続けたいと発言していたことを考慮した……[続きを読む]

2025.01.16 【判決日:2023.09.19】
学校法人コングレガシオン・ド・ノートルダム事件(福岡地裁小倉支判令5・9・19) 解雇無効の判決後も復帰できず遠隔地へ異動に 不当な動機疑われ配転無効
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 解雇無効の判決後も9カ月間にわたり復帰させてもらえず、福岡県から福島県へ転勤を命じられた教員が配転無効と訴えた。福岡地裁小倉支部は、不当な動機、目的が強く疑われるうえ、通常甘受すべき程度を著しく超える不利益を負うとして配転を無効とした。敷地内への立入りすら禁じていたことも考慮した。異動に応じる旨の誓約書があり、勤務地限定の合意は否定した……[続きを読む]

2024.09.05 【判決日:2024.04.26】
滋賀県社会福祉協議会事件(最二小判令6・4・26) 技術職で中途採用、業務なくなり配置転換は? 配転命令に本人同意が必要 ★
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 福祉用具の技術者として採用され18年勤務した主任技師が、総務課への配置転換命令は違法と訴えて損害賠償等を求めた事案の上告審。原審が黙示の職種限定合意を認めて、元々従事していた業務の廃止に伴う配転命令を権利濫用とはいえないとしたのに対し、最高裁は、労働者の同意なく職種限定合意に反する配転を命じる権限を有しないとして、原審を破棄して差し戻し……[続きを読む]

2024.02.22 【判決日:2023.08.31】
社会福祉法人秀峰会事件(東京高判令5・8・31) 理学療法士を新部門へ配転、無効とした一審は 「著しく不利益」の判断覆す
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 理学療法士が、リハビリ業務から事務部門への配転無効を求めた事案の控訴審。原審の業務上の必要性はなく、甘受すべき不利益の程度を著しく超えるとした判断を覆して、東京高裁は請求を棄却した。勤務態度が改善せず、労働力を適正に配置する目的から配転の必要性を肯定。技術劣化を考慮することは職種限定の合意があることと同様の結果となりかねず、相当でないと……[続きを読む]

2024.01.18 【判決日:2023.06.14】
X事件(東京地判令5・6・14) 労働組合にパワハラ糾弾され理事長が賠償請求 ビラ配布で名誉毀損と認定
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 労働組合が配布したビラに書かれたパワハラ行為は虚偽等として、理事長らが慰謝料等を求めた。ビラには退職目的で異動を命じたことや理事長の似顔絵が書かれていた。東京地裁は、表現は社会的評価を低下させるもので名誉毀損に当たり、組合活動として社会通念上許容される範囲の行為とも認められないと判断。異動を強行した事実はなく、真実と信じる理由もないとし……[続きを読む]

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