『企業解散』の労働判例

2018.05.31 【判決日:2017.08.10】
全日本手をつなぐ育成会事件(東京地判平29・8・10) 法人解散も事業継続、組合員が地位確認求める 整理解雇に近似し法理適用
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 社会福祉法人の解散による解雇を無効として、労組の分会長ら2人が地位確認を求めた。事業が継続する点につき東京地裁は、整理解雇に近似する場面としたうえで4要件を満たすとした。残りの職員は退職金を増額した希望退職の募集に応じたことなどを評価。継続先は財政状況から職員を雇用せず、業務は都道府県会などが分担し、雇用を引き継ぐべきとはいえないとした……[続きを読む]

2016.11.21 【判決日:2016.02.17】
厚生年金事業振興団事件(東京高判平28・2・17) 病院経営を新機構に移行、院長不採用で整理解雇? 事業廃止からやむを得ない
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 厚年病院の経営を委託されていた法人が契約終了に伴い院長を解雇した事案。法改正で設立された新機構が運営を引き継ぎ、職員も全員雇用されるなど、院長は整理解雇の4要件を満たさず無効と訴えた。東京高裁は、法人が存続しつつ人員削減する整理解雇とは前提が異なり、雇用契約は当然に承継されず選考による結果とした。解雇権濫用もなく、事業廃止の解雇は有効。……[続きを読む]

2014.12.08 【判決日:2014.07.17】
帝産キャブ奈良事件(奈良地判平26・7・17) 株主総会で会社の解散を決議、全員解雇の効力は? 交渉で撤回の可能性乏しい
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 株主総会で会社解散が決議され解雇された運転者らが、地位確認等を求めた。奈良地裁は営業損失が3年連続したこと等から合理性を認めたうえで、労組の団交要求を拒否し文書での説明も不十分だが、団交で会社役員が解散の撤回について交渉するには限度があり、その可能性は乏しいと判示。解雇有効としたが、団交拒否について損害賠償を命じた。 営業損が3年連続 ……[続きを読む]

2014.08.18 【判決日:2013.09.25】
Y1社ほか事件(静岡地裁沼津支判平25・9・25) 事業承継が目的の「偽装解散」として解雇無効求める 経営不振で廃止やむを得ず
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 会社分割から約8年後に承継会社が解散し全員解雇された事案で、組合員らが再度の承継が目的の偽装解散として存続会社等に地位確認を求めた。静岡地裁沼津支部は経営不振から事業廃止は不合理とはいえないとしたうえで、事前説明がないまま解雇に至ったが、再就職をあっせんするなど手続的配慮を著しく欠くとはいえないとした。 再就職支援を評価 手続的配慮欠く……[続きを読む]

2005.01.10 【判決日:2004.05.20】
静岡富士カラー他2社事件(静岡地判平16・5・20) 全員採用に固執、営業譲渡の協議整わず解雇へ 偽装との労組主張を斥ける
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 業績不振で営業譲渡・会社解散を株主総会で決議、半数の社員をグループ子会社で採用すると提案したが、全員採用を主張する組合は面接を拒否、協議が整わずに解雇した事案で、経済合理性に基づく経営判断からの解散と認定、仮に整理解雇要件が必要としても要件を満たしていると組合の主張を斥けた。 業績悪化での解散 整理要件も満たす 筆者:弁護士 加茂 善仁……[続きを読む]

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