グリン製菓事件(大阪地決平10・7・7) 余力あるなかでの会社解散と全員解雇の効力? 解雇権の濫用に当たり無効

1999.01.25 【判決日:1998.07.07】
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整理解雇4条件の類推適用には疑問

筆者:弁護士 中町 誠(経営法曹会議)

事案の概要

 Y会社は、小売店舗等を取引先とする製菓会社であったが大手スーパーの進出や消費者の菓子離れ等でやがては赤字経営になるとの状況のため、経営者らが経営を続ける意欲を喪失し、余力のあるうちに廃業したいと考え、Y会社を解散し、Y会社の従業員であったXら35名を含む全員を解雇した。これに対しXらがY会社に対して、本件解雇が無効であるとして、労働契約上の権利を有する地位を仮に定める仮処分及びY会社のXらに対する賃金の仮払い仮処分を求めたという事案である。

決定のポイント

 1 本件解雇は、株主の真意、その後の清算に向けての一連の行動等に照らせば偽装解散とはいえない。

 2 企業の廃止や会社解散が本来企業主の自由であることからすると、客観的かつ合理的な必要性を要するものでなく、株主の真意に基づき解散決議がなされた以上は、本件解散は有効である。

 3 解散に伴う全員解雇についても、解雇権濫用法理の適用において、整理解雇の判断基準を斟酌することができる。4条件のうち、人員整理の必要性、解雇回避努力の要件は解散という事案上考慮すべきではないが、整理基準及び適用の合理性と整理解雇手続の相当性・合理性の要件については、企業廃止に伴う全員解雇の場合においては、解雇条件の内容の公平さ又は適用の平等、解雇手続の適正さとして考慮され、判断基準となるものと解される。本件において、…

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平成11年1月25日第2234号13面 掲載

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