労働判例

 経営法曹会議に所属する気鋭の弁護士が、職場に役立つ最新労働判例を分かりやすく解説。事件の事実関係、判決のポイント、会社側が留意すべき事項を指摘し、労使トラブルへの対応や人事労務管理への応用を紹介します。

 2000年からの記事を掲載しており、ジャンルやキーワードによる検索も可能です。

2015.09.28 【判決日:2014.09.24】
国・淀川労基署長事件(大阪地判平26・9・24) ダブルワークで被災、賃金合算して保険給付求める 「発生した事業」のみで計算
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  • 労災

 プールの設備管理を請け負う会社の従業員が、就労中に死亡した。別会社に雇用され同一施設の清掃業務にも従事しており、遺族は、労災給付は両社の賃金を合算すべきと、労基署の処分取消しを求めた。大阪地裁は法に共同補償責任の規定がないとしたうえで、複数就労でも労災発生事業の賃金を基礎とするとした。清掃会社の業務は労働時間や内容から業務起因性はないと……[続きを読む]

2015.09.21 【判決日:2014.07.11】
医療法人光優会事件(大阪高判平26・7・11) 院長の「解散発言」や一斉メール送信で看護師を解雇 意思表示の効力認められる
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  • 賃金
  • 賃金請求権

 看護師ら2人が、解雇後の賃金減額は無効として未払賃金等を請求した。一審は請求をほぼ認めたが慰謝料は一部に留まったため、双方が敗訴部分の取消しを求めた。東京高裁は解雇の有無に関して、指示に従わない看護師に院長が部の解散を告げ、全職員にその旨メールで一斉送信したことは、解雇の意思表示と認定。予告手当と未払賃金に加えて、遅延利息の支払いを命じ……[続きを読む]

2015.09.14 【判決日:2015.01.14】
甲社事件(東京地判平27・1・14) 不衛生な弁当屋と保健所へ通報、パートを懲戒解雇 正当な内部告発であり無効
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  • 内部告発
  • 懲戒・懲戒解雇

 「不衛生な弁当屋」と保健所に通報したパートを、虚偽を理由に懲戒解雇したところ、地位確認を求められた。東京地裁は正当な内部告発かは通報の根幹部分の真実(相当)性、目的の公益性などを考慮するとしたうえで、立入検査で15項項目の衛生指導がなされ虚偽といえるかは疑問であり、目的は食中毒防止であることなどから、解雇に客観的合理的理由はないとした。……[続きを読む]

2015.09.07 【判決日:2013.10.10】
とうかつ中央農協事件(東京高判平25・10・10) 農協批判文書の配布で懲戒解雇、無効とした一審は 処遇の不平不満に過ぎない
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  • 会社批判
  • 懲戒・懲戒解雇

 農協批判文書の配布や無断欠勤による懲戒解雇を解雇権濫用とされ、農協が控訴した。東京高裁は、文書は人事上の不平不満を述べるに過ぎず、配布先は内部で情報漏えいはないなど懲戒解雇事由に該当しないとした一審判断を維持した。無断欠勤はヘルニアによるもので正当な理由がないとはいえず、指定医の受診も命じていないなど、解雇は合理性相当性を欠くとした。……[続きを読む]

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