西日本旅客鉄道事件(大阪地労委命令平8・5・31) 労組所属のJR助役の言動と不当労働行為 個人的動機で支配介入ない

1997.06.09 【判決日:1996.05.31】
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使用者性の有無は具体例ごとに判断

筆者:弁護士 開原 真弓(経営法曹会議)

事案の概要

 西日本旅客鉄道株式会社にはA労組、B労組が存在したが、A労組から離脱した組合員が中心となってX労組が結成され、A労組とB労組が統一されC労組となった。甲は会社の福知山支社福知山運転所における検修(車両の検査、修繕、管理の業務)を統括する検修の助役であり、同時にA労組(C労組)組合員であったが、業務量減少による人員削減に歯止めをかけるため、新規業務の受命につながる車両配置等の要望を支社に対し行ったが、管理職の「他の職場に比べX労組組織率が高い」等の発言に接し、要望の実現には、X労組の組織率が高くては困ると考え次の行動に出た。

 ①X労組福知山支部委員長乙(旧国鉄時代甲とともに動労に属していた)らに対し、支社長、次長の意を受けている如き表現で、X労組から組合員を連れてC労組に移るよう強く求めた。②検修生き残りのためC労組に帰る旨を内容とする支社長宛の署名をX労組員から集めるよう主任らに提案し、自らも説得に当たりながら41名の署名を集めた。③会社幹部ら同席の会合において、会社側に同調する者が多いことを強調し、乙をして、組合員一人ひとりの考えに基づく行動であるから組合として新たな行動はしないことを確認させた上、右署名を支社長に提出した(支社長は、社員が自分で考えて会社の考え方を理解し、一人ひとりが行動することは、社員にとっても会社にとってもいいことである旨述べた)。④事故を起こし検修預かりとなったX労組支部執行委員長丙に対し、検修配属の辞令が出るために必要として、執行委員の辞任、一年間組合に所属しないこと、検修一筋で努力することという条件を承認させ、契約書を提出させた。⑤自ら顧問を務めるグループの席でX労組員らに対し、C労組員であることを強調し、出向に回されないためC労組に復帰するよう求め、約20名のX労組員をして、X労組脱退届、C労組加入届及びC労組組合費引き去り依頼書への署名、捺印をさせた。

 その後X労組員78名の脱退届が提出されるに至り、X労組及び同労組福知山地方本部は、大阪地労委に対し、組合活動への支配介入の禁止及び謝罪文の掲示を内容とする救済申立てを行った。

命令のポイント

 地労委は、以下の理由で…

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平成9年6月9日第2156号10面 掲載

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