改進社事件(最判平9・1・28) 不法就労外国人の逸失利益の算定は? 会社の賠償責任認める

1997.04.28 【判決日:1997.01.28】
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日本での就労と出国後の収入で推定

筆者:弁護士 牛嶋 勉(経営法曹会議)

事案の概要

 上告人は、パキスタン国籍で、昭和63年11月、日本で就労する意図で、短期滞在(観光目的)の在留資格で日本に入国、被上告人である製本会社に雇用され、在留期間経過後も不法に残留し、継続して製本等の仕事に従事していた。上告人は、平成2年3月30日、製本作業中に右手人指し指末節部分切断の事故に被災し、その後、同年4月19日から8月23日までは別の製本会社で就労、その後もアルバイト等を行っていた。

 上告人が被上告人会社及びその代表者に対して、安全配慮義務違反及び不法行為に基づく損害賠償を請求したところ、一審は、会社と代表者の賠償責任を認め、労災保険特別支給金を控除し、財産的損害は填補済であるとして、慰謝料175万円及び弁護士費用20万円の合計195万円の賠償を命じた。

 二審も、一審と同様に判断して控訴を棄却した。

判決のポイント

 財産上の損害としての逸失利益は、事故がなかったら存したであろう利益の喪失分として評価算定されるものであり、その性質上、種々の証拠資料に基づき相当程度の蓋然性をもって推定される当該被害者の将来の収入等の状況を基礎として算定せざるを得ない。

 損害の填補、すなわち、あるべき状態への回復という損害賠償の目的からして、右算定は、被害者個々人の具体的事情を考慮して行うのが相当である。…

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平成9年4月28日第2150号10面 掲載

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