第四銀行事件(最判平9・2・28) 定年延長と賃金等の不利益変更の効力? 必要性等の合理性認める

1997.05.26 【判決日:1997.02.28】
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多数組合が合意した事実を重視

筆者:弁護士 中町 誠(経営法曹会議)

事案の概要

 Yは地方銀行であり、Xは、昭和28年4月にYに入行し、平成元年11月4日を以って60歳達齢により退職した者である。

 Yは昭和58年4月に全従業員の約9割を構成員とする従業員労働組合と労働協約を締結し(但しXは非組合員)、60歳定年制を採用(従前は満55歳定年で希望により定年後3年間在職が認められていた)すると共に満55歳以降の賃金を以下の通り従来よりダウンさせる就業規則の改正を行った。主なXの労働条件の変更点は以下の通りである。

 ①給与=本棒を基本本棒、加算本棒に分割し、満55歳以降加算本棒を支給しない(月5万8100円の減額)、②57歳以降役付手当(月5万円)の減額、③満55歳以降定期昇給の不実施、④賞与の減額=賞与の計算式も不利益に変更された。

 以上の①ないし④により55歳に達した後にXが得た年間賃金は54歳時の63ないし67パーセントになり、従来の賃金制度では58歳まで2870万9785円を得る計算になるが、新制度では942万9652円ダウンする。これに対し、⑤新制度での退職金の方が24万1700円多く、⑥福利厚生制度は新制度の方が適用延長、拡充など充実している。

 Xは、新制度では賃金等の条件が一方的に不利益な内容であり、Xには効力は及ばないとして提訴した。

判決のポイント

 1、賃金、退職金など労働者にとって重要な権利、…

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平成9年5月26日第2154号10面 掲載

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