日本郵便(佐賀)事件(佐賀地判平29・6・30) 同じ配送業務で待遇差、契約社員が賠償求める 手当や休暇相違に違反なし

2018.01.31 【判決日:2017.06.30】
  • TL
  • シェア
  • ツイート
  • クリップしました

    クリップを外しました

    これ以上クリップできません

    クリップ数が上限数の100に達しているため、クリップできませんでした。クリップ数を減らしてから再度クリップ願います。

    マイクリップ一覧へ

    申し訳ございません

    クリップの操作を受け付けることができませんでした。しばらく時間をおいてから再度お試し願います。

 集配業務の契約社員が、同業務の正社員とは不合理な待遇差があるとして、慰謝料等の支払いを求めた。佐賀地裁は、正社員には契約社員にはない会議への出席やクレーム対応、局をまたぐ異動があり、職務内容や配置変更の範囲に大きな相違があると認定。特別休暇の有無や賞与の計算式の相違は、長期雇用を前提としたインセンティブであり、不合理とはいえないとしている。

定年まで貢献期待 異動の範囲異なる

著者:弁護士 石井 妙子(経営法曹会議)

事案の概要

 Xは、平成22年6月から、Y1社と期間雇用社員(時給制契約社員)としての労働契約を締結し、郵便の集配業務等に従事していたが、同25年12月に退職した後、①時間外割増や年休の未払賃金、②上司Y2による年賀はがき等の買取り強要行為、暴言、暴行(退職届をY2の机に投げ付けたときのトラブル)の不法行為、③正社員との不合理な格差(労契法20条)を理由に、Y1およびY2を被告として、未払賃金、労基法114条の付加金、不法行為による損害賠償の支払いを求めて訴訟を提起した。

 未払賃金のうち時間外割増の請求については、一部認容され(昼の休憩時間のうちの10分)、11万円余の未払賃金の請求と、これに対する付加金が認容され、退職届提出時にY2がXの奥襟を掴んだ件については、慰謝料として、Y1、Y2に連帯して10万円の支払いが命じられた。一方、年賀はがき等の買取り強要は認められず、労契法20条違反も否定された。以下、20条に関する判示を取り上げる。

判決のポイント

 1 職務内容の相違

 正社員と期間雇用社員との間には、従事する業務の内容及びそれに伴う責任の程度に大きな相違がある。期間雇用社員が、ミーティングに出席したり、クレーム対応を行うことはなく、年賀はがきの販売等の営業活動においても、正社員は人事評価項目の一つになっているが、期間雇用社員は正社員と比べると緩やかな販売協力を要請されるに止まり、昇給の判断基準とはされていない。…

この記事の全文は、労働新聞電子版会員様のみご覧いただけます。

労働新聞電子版へログイン

労働新聞電子版は労働新聞購読者専用のサービスです。

詳しくは労働新聞・安全スタッフ電子版のご案内をご覧ください。

平成30年1月29日第3146号14面 掲載

あわせて読みたい

ページトップ