コック食品事件(最第2小判平8・2・23) 労災保険の給付金等を損害額から控除? 給付金OK、支給金はダメ

1996.08.05 【判決日:1996.02.23】
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性格、規定の違いから控除説を否定

筆者:弁護士 中山 慈夫(経営法曹会議)

事案の概要

 弁当の製造販売会社に勤務していたXは、弁当箱洗浄機の作業中、機械に右手指を挟まれて負傷し、右手示指・中指の用廃等の後遺障害を負った。Xは会社に対して、機械に事故防止のための安全装置を設置しなかったこと及び安全な操作方法の指導を徹底しなかったことを理由に会社の安全配慮義務違反を主張して、休業損害、後遺障害による逸失利益等合計1900万円余の支払いを求めた。

 これに対して会社は、安全配慮義務違反がないと主張し、さらに、仮に会社に責任があってもXは労災保険から①休業補償給付と障害補償給付の合計約290万円②休業特別支給金と障害特別支給金の合計約100万円――を受領しているから、損害額から①及び②を控除すべきであると主張した。

 原判決は、会社の安全配慮義務違反を認めるとともに、Xの過失を四割認めて過失相殺を行った後の損害額から①を控除して、約880万円の限度でXの請求を認めた。②の控除については、特別支給金は災害補償そのものではなく、療養生活援助金等の色彩が濃い性質のものであるとして、控除すべきではないとした。本件の争点は②の特別支給金控除の可否にある。

判決のポイント

 1 労働者災害補償保険法による保険給付は、…

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平成8年8月5日第2115号10面 掲載

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