労働判例

 経営法曹会議に所属する気鋭の弁護士が、職場に役立つ最新労働判例を分かりやすく解説。事件の事実関係、判決のポイント、会社側が留意すべき事項を指摘し、労使トラブルへの対応や人事労務管理への応用を紹介します。

 2000年からの記事を掲載しており、ジャンルやキーワードによる検索も可能です。

2018.05.31 【判決日:2017.08.10】
全日本手をつなぐ育成会事件(東京地判平29・8・10) 法人解散も事業継続、組合員が地位確認求める 整理解雇に近似し法理適用
ジャンル:
  • 企業解散
  • 整理解雇
  • 解雇

 社会福祉法人の解散による解雇を無効として、労組の分会長ら2人が地位確認を求めた。事業が継続する点につき東京地裁は、整理解雇に近似する場面としたうえで4要件を満たすとした。残りの職員は退職金を増額した希望退職の募集に応じたことなどを評価。継続先は財政状況から職員を雇用せず、業務は都道府県会などが分担し、雇用を引き継ぐべきとはいえないとした……[続きを読む]

2018.05.24 【判決日:2017.09.25】
国立大学法人O大学事件(大阪地判平29・9・25) 傷害致死で懲役8年の判決、労務困難とクビに 起訴休職満了の解雇は有効
ジャンル:
  • 休職
  • 休職の終了・満了
  • 懲戒・懲戒解雇
  • 職務外非行

 実母に対する傷害致死の容疑で逮捕・起訴された助教が、2年間の起訴休職期間の満了による解雇は無効と訴えた。大阪地裁は、懲役8年の判決で労務提供できない状態が続く見込みで、解雇事由の「雇用関係を維持しがたい場合」に当たると判断。休職満了までに判決が破棄される等新たな事情が生じた証拠もないとした。2年間の上限も、不当に短いとはいい難いとした。……[続きを読む]

2018.05.17 【判決日:2016.12.09】
医療法人貴医会事件(大阪地判平28・12・9) 懲戒発覚おそれ辞めたと事務員の退職金ゼロに 「解雇相当」でも半額命じる
ジャンル:
  • 賃金
  • 退職金

 退職後に懲戒解雇事由が発覚したとして、退職金なしとされた病院の元事務員が全額の支払いを求めた。規定では懲戒解雇時のみ不支給としていたが、大阪地裁は、退職届により労働契約は終了したものの、発覚した診療情報の改ざんは懲戒解雇相当であり、後払いとともに功労報償的性格を有する退職金の5割を超える請求を権利濫用として、約250万円の支払いを命じた……[続きを読む]

2018.05.10 【判決日:2018.02.15】
国際自動車事件(東京高判平30・2・15) 時間に比例して歩合給減、割増賃金額満たすか 労基法37条の計算額上回る
ジャンル:
  • 割増賃金
  • 賃金

 時間外労働が長いほど歩合給が減る仕組みは違法とはいえないとした最高裁が、労基法37条の割増賃金額を満たすか審議のため差し戻した事案。東京高裁は、割増の基礎は、「割増金」控除後の歩合給としたうえで、会社は控除前の揚高で算出しており法の額を下回らないと判断。歩合給から割増金を控除する仕組みは、効率的な営業を奨励する合理的な制度とした。 揚高……[続きを読む]

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