時間に比例して歩合給減、割増賃金額満たすか 労基法37条の計算額上回る 国際自動車事件(東京高判平30・2・15)

2018.05.10 【判決日:2018.02.15】

 時間外労働が長いほど歩合給が減る仕組みは違法とはいえないとした最高裁が、労基法37条の割増賃金額を満たすか審議のため差し戻した事案。東京高裁は、割増の基礎は、「割増金」控除後の歩合給としたうえで、会社は控除前の揚高で算出しており法の額を下回らないと判断。歩合給から割増金を控除する仕組みは、効率的な営業を奨励する合理的な制度とした。

揚高が算定基礎で効率的な賃金制度

筆者:弁護士 岩本 充史

事案の概要

 本件は、Yに雇用されていたXらがYに対して、歩合給の計算に当たり残業手当等に相当する額(割増金)を控除する旨定めた賃金規則上の規定は無効であると主張して、未払賃金および付加金等を求めたものである。

 Yの賃金規則

 基本給…1乗務(15時間30分)当たり1万2500円

 (ア)割増金および歩合給を求めるための「対象額A」

 対象額A={(所定内揚高-所定内基礎控除額)×0.53}+{(公出揚高-公出基礎控除額)×0.62}

 (イ)「所定内基礎控除額」は、所定就労日の1乗務の控除額に、平日、土曜日、日曜祝日の各乗務日数を乗じた額

 深夜手当(略)、残業手当は、次のとおりとする(別表)。…

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掲載 : 労働新聞 平成30年5月14日第3160号14面

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