国・厚木労基署長(ソニー)事件(東京高判平30・2・22) 身体障害者の適応障害と自殺に業務起因性は? 極めて強い心理的負荷なし

2019.05.30 【判決日:2018.02.22】
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 身体障害者の適応障害発症とその後の自殺に業務起因性が認められず、労災不支給処分の取消しを求めた。東京高裁も、障害者本人を基準に心理的負荷の強弱を評価するのではなく、業務に内在する危険性から判断。長時間労働などは発症の半年以上前で、一審が認めた発症後の退職強要を否定したうえで、疾病が悪化した場合に必要な極めて強い負荷はないとして請求を斥けた。

業務外の疾病悪化 残業は半年以上前

筆者:弁護士 牛嶋 勉(経営法曹会議)

事案の概要

 本件会社に勤務していた亡A(脳原性上肢障害、身体障害者等級6級)が、上司によるパワハラ、退職強要、配置転換、長時間労働、けいれん発作等の業務上の原因によって大うつ病性障害を発病し、自殺したと主張して、亡Aの両親である控訴人らが労働基準監督署長に対して労災法に基づき遺族補償給付および葬祭料の支給を申請した。労基署長がこれらを支給しない旨の処分をしたので、控訴人らが、被控訴人国に対し、処分の取消しを求めた事案である。

 原審(東京地判平28・12・21)は、亡Aは平成22年6月8日頃適応障害を発症し、その増悪の結果として同年8月頃に軽症うつ病エピソードを発症したものと認定したが、これらの亡Aの精神障害の発症について業務起因性を認めず、請求をいずれも棄却したので、控訴人らが控訴した。…

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令和元年6月3日第3211号14面 掲載

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