労働判例

 経営法曹会議に所属する気鋭の弁護士が、職場に役立つ最新労働判例を分かりやすく解説。事件の事実関係、判決のポイント、会社側が留意すべき事項を指摘し、労使トラブルへの対応や人事労務管理への応用を紹介します。

 過去10年分に渡り掲載しており、ジャンルやキーワードによる検索も可能です。

2017.11.29 【判決日:2017.09.14】
日本郵便事件(東京地判平29・9・14) 正社員と同一業務、8手当と2休暇なく“不合理”か 住居手当や休暇格差は違法
ジャンル:
  • 労基法の基本原則
  • 同一労働同一賃金

 契約社員3人が、正社員と同じ仕事をしているのに待遇に差があるのは違法と訴えた。東京地裁は、正社員全体ではなく、業務や異動の範囲など職務内容の似た「一般職」と比較して、住居手当と繁忙期の手当を不支給とすることに合理的理由はないと判断。それぞれ正社員の6割、8割の賠償を命じたほか有給の病気休暇等がない点も違法とした。6手当の不支給は認容。……[続きを読む]

2017.11.22 【判決日:2017.03.28】
NHK(名古屋放送局)事件(名古屋地判平29・3・28) うつ病休職中の「テスト勤務」、無給は違法と訴える リハビリ出勤に賃金認めず
ジャンル:
  • 休職
  • 休職の終了・満了
  • 賃金
  • 賃金請求権

 うつ病休職からの復職可否を判断する6カ月のテスト出局に、賃金支払義務があるか等を争った。名古屋地裁は、リハビリ勤務の実施自体、裁量に委ねられるとしたうえで、軽度な作業を想定し、成果や責任もないなど労務の提供とはいえないと請求を棄却。出局中、管理職の指示に従うことも当然とした。遅刻早退によるテスト中止や休職満了の解職も違法性なしとした。……[続きを読む]

2017.11.15 【判決日:2017.03.30】
退職者への損害賠償請求事件(横浜地判平29・3・30) 業務引き継がず退職した元従業員に1千万円請求!? 不当訴訟で会社の違法行為
ジャンル:
  • 労働契約上の権利義務
  • 損害賠償

 退職時に引継ぎをしなかった元従業員に対し、会社が約1270万円の損害賠償を請求した事案。逆に元従業員は、不当な訴訟提起として300万円を請求した。横浜地裁は、損害が生じ得ないことは通常人であれば容易に知り得るにもかかわらず、年収の5年分以上を請求し、裁判制度の趣旨目的に照らし著しく相当性を欠くと判断。会社に慰謝料100万円の支払いを命じ……[続きを読む]

2017.11.12 【判決日:2016.02.03】
H協同組合事件(大阪高判平28・2・3) 労組と協議せず解雇、協定書に違反と地位確認請求 従事業務なく整理解雇有効
ジャンル:
  • 労働組合
  • 整理解雇
  • 解雇

 労働組合担当として入社後、従事していた業務がなくなったなどとして、整理解雇された事案。解雇手続きに関し、労組と事前協議を義務付けた協定書に反するなどと解雇無効とした一審に対し、二審は労働契約で特定された業務が確保できない状況が常態化し、人員削減の必要性や人選の合理性はあると判断。解雇予告後の団交は行き詰まり、交渉進展の見込みもなかった。……[続きを読む]

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