正社員と同一業務、8手当と2休暇なく“不合理”か 住居手当や休暇格差は違法 日本郵便事件(東京地判平29・9・14)

2017.11.29 【判決日:2017.09.14】

 契約社員3人が、正社員と同じ仕事をしているのに待遇に差があるのは違法と訴えた。東京地裁は、正社員全体ではなく、業務や異動の範囲など職務内容の似た「一般職」と比較して、住居手当と繁忙期の手当を不支給とすることに合理的理由はないと判断。それぞれ正社員の6割、8割の賠償を命じたほか有給の病気休暇等がない点も違法とした。6手当の不支給は認容。

類似の職務で比較 6割相当賠償命ず

著者:弁護士 牛嶋 勉(経営法曹会議)

事案の概要

 有期契約労働者である原告ら3人は、被告の正社員と同一内容の業務に従事していながら、手当等の労働条件において正社員と差異があることが労働契約法20条に違反するとして、正社員に適用される一定の規定が原告らにも適用される労働契約上の地位確認を求めるとともに、その差異が公序良俗に反すると主張した。同条施行前は不法行為による損害賠償請求権に基づき、施行後は、主位的に労働契約に基づき、予備的に不法行為による損害賠償請求権に基づき、正社員の諸手当との差額等の支払いを求めた。

判決のポイント

 正社員に支給される外務業務手当が時給制契約社員には支給されないという相違があるものの、両者の間には、職務の内容並びに職務の内容及び配置の変更の範囲に…相違がある上、正社員には長期雇用を前提とした賃金制度を設け、短期雇用を前提とする契約社員にはこれと異なる賃金体系を設けることは、企業の人事上の施策として一定の合理性が認められるところ、外務業務手当は…職種統合による賃金額の激変を緩和するため正社員の基本給の一部を手当化したものであり…

この記事の全文は、読者専用サイトにてご覧いただけます。
読者専用サイトへログイン 読者専用サイトへはこちらからログインしてください。
※読者専用サイトは、定期刊行物(労働新聞または安全スタッフ)の購読者専用のサイトです。詳細・利用方法は、読者専用サイトのご案内をご覧ください。
掲載 : 労働新聞 平成29年11月27日第3138号14面

あわせて読みたい

ページトップ