K社事件(東京地判平17・2・18) 躁うつ病の治療後に復職、再発したため解雇へ 回復の見込み有し権利濫用

2005.09.12 【判決日:2005.02.18】
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 躁うつ病の治療後復職したが、再発して躁状態が改善されないことを理由に解雇された社員が、解雇は解雇権の濫用で無効として地位確認と賃金の支払いを求めたもので、東京地裁は回復の見込みを有しており、就業規則所定の同一理由による再休職を検討すべきで、解雇事由に当たらないと訴えを認容した。

再度休職の措置を 対外的損害はない

筆者:弁護士 岩本 充史

事案の概要

 Y会社は、ガス管施設、冷房工事等を行うことを目的とする株式会社で、Xは平成元年4月、Y会社に採用され、T、M営業所で資材管理を担当していたが、M営業所に異動した同10年9月頃から躁うつ病の症状がみられ、同11年半ば以降、精神科医の診察を受け、同12年3月には躁うつ病と診断された。

 Xはその後欠勤が多くなり、出勤しても資材管理業務を全うすることができず、他の従業員の業務に支障を与えたため、Y会社は同14年8月、Xに休職を勧め、Xは9月1日から同15年4月6日まで休職した。復職後は総務部に配置されたが欠勤が目立ち、同16年1月に症状が再発し、社外にも影響が及ぶようになったため、Y会社はXに対し1月30日、口頭で解雇を通告したが、興奮したXはその場から飛び出し、その後、強制入院したため同年3月15日に1月31日付の解雇通知書を交付した。

 なお、Y会社の就業規則には、休職について「休業開始時の勤続年数が10年以上20年未満の者が、業務外の傷病で欠勤2カ月を超えたときの休職期間は、2年とする」(16条1項)、「復職後3カ月以内に再び同一の理由により欠勤するに至ったときは、休職期間は前後通算する」(21条)、また解雇については「社員の職務遂行能力または能率が著しく劣り、また、向上の見込みがないと認められるとき」(28条1項)、「精神または身体の障害若しくは病弱のため、業務の遂行に甚だしく支障があると認められたとき」(28条2項)の規定があった。

判決のポイント

 Xは、M営業所に異動したころから躁うつ病の症状がみられ、…

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平成17年9月12日第2552号14面 掲載

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