大阪医科薬科大学事件(最三小判令2・10・13) バイトへのボーナス不支給めぐり最高裁判断は 賞与なしも不合理ではない

2021.01.14 【判決日:2020.10.13】
  • TL
  • クリップしました

    クリップを外しました

    これ以上クリップできません

    クリップ数が上限数の100に達しているため、クリップできませんでした。クリップ数を減らしてから再度クリップ願います。

    マイクリップ一覧へ

    申し訳ございません

    クリップの操作を受け付けることができませんでした。しばらく時間をおいてから再度お試し願います。

 アルバイトに賞与をまったく支給しないのは不合理とした事案の上告審。最高裁は賞与の支給目的を、業務内容の難度や責任の程度が高い正職員の人材確保や定着としたうえで、登用制度があることも考慮して、高裁判断を覆し請求を斥けた。私傷病で欠勤した正職員への賃金保障は長期勤続の期待に基づくもので、アルバイトは更新の実態から趣旨に合致せず不支給でも不合理ではない。

役割や責任異なる 「登用制度」を考慮

筆者:弁護士 石井 妙子(経営法曹会議)

事案の概要

 Xは時給制のアルバイト職員として、Y大学と有期労働契約を締結し、教室事務を担当していた者である。Xは、無期労働契約を締結している正職員との間で、基本給、夏期特別休暇、賞与および私傷病による欠勤中の賃金の扱い等の相違があったことは、労働契約法(以下「労契法」)20条に違反するものであったとして、Yに対し、不法行為に基づき、上記相違に係る差額等につき損害賠償等を求めて提訴した。原審(大阪高判平31・2・15)は、基本給(2割程度の相違)は不合理ではないとし、他方、夏期特別休暇の相違は不合理であるとしたところ、これらは上告不受理となって原審判断が確定した。賞与について、原審は正職員の支給基準の60%を下回る部分は不合理であるとし、私傷病欠勤中の賃金(正職員には、6カ月間、給料月額の全額が支払われるが、アルバイト職員は無給)のうち給料1カ月分および休職給(正職員には、休職中も標準給与の2割が支払われる)のうち2カ月分を下回る部分は不合理であるとした。

判決のポイント

1 賞与

 賞与…が労契法20条にいう不合理と認められる場合はあり得るものと考えられる。…

この記事の全文は、労働新聞の定期購読者様のみご覧いただけます。
▶定期購読のご案内はこちら

労働新聞電子版へログイン

労働新聞電子版は労働新聞購読者専用のサービスです。

詳しくは労働新聞・安全スタッフ電子版のご案内をご覧ください。

令和3年1月18日第3289号14面 掲載

あわせて読みたい

ページトップ


ご利用いただけません。