大阪市交通局事件(大阪地判平31・1・16) 身だしなみ基準違反で考課減点され慰謝料請求 ひげで低評価は裁量を逸脱

2019.10.17 【判決日:2019.01.16】
  • TL
  • ツイート
  • シェア
  • クリップしました

    クリップを外しました

    これ以上クリップできません

    クリップ数が上限数の100に達しているため、クリップできませんでした。クリップ数を減らしてから再度クリップ願います。

    マイクリップ一覧へ

    申し訳ございません

    クリップの操作を受け付けることができませんでした。しばらく時間をおいてから再度お試し願います。

  • コメント

 地下鉄の運転士2人が、ひげで低評価の査定を受けたと慰謝料などを求めた。身だしなみ基準では整えた状態も不可だった。大阪地裁は、ひげは社会に広く肯定的に受け入れられておらず禁止に合理性はあるが、基準は任意の協力を求める趣旨で、不利益処分とすることは合理的な限度を超えると判断。上長の退職示唆なども含め裁量権の逸脱濫用として各22万円の支払いを命じた。

「任意の協力」規程 退職示唆など違法

筆者:弁護士 石井 妙子(経営法曹会議)

事案の概要

 X1、X2は、それぞれ口元と顎下等にひげをたくわえて、Y市交通局の職員として地下鉄運転業務に従事していた。平成24年9月に「職員の身だしなみ基準」(「本件身だしなみ基準」)が制定され、「髭を伸ばさず綺麗に剃ること。(整えられた髭も不可)」とされたが、Y市は、同基準は、お客さま第一主義に基づき、職員の任意の協力を求めるものであるとしている。

 Xらは、ひげを剃るよう再三、職務命令または指導を受けたが従わず、ひげを理由に人事考課において低評価の査定を受けたとして、当該職務命令等および査定は、人格権としてのひげを生やす自由を侵害するものであって違法と主張し、(1)本来支給されるべき賞与(勤勉手当)と、低評価の査定を前提に支給された賞与の差額等、(2)国賠法1条1項に基づく損害賠償として、慰謝料および弁護士費用の各合計220万円等の支払いを求めた。…

この記事の全文は、労働新聞電子版会員様のみご覧いただけます。

労働新聞電子版へログイン

労働新聞電子版は労働新聞購読者専用のサービスです。

詳しくは労働新聞・安全スタッフ電子版のご案内をご覧ください。

ジャンル:
令和元年10月21日第3229号14面 掲載

あわせて読みたい

ページトップ