みずほトラストシステムズ事件(東京地裁八王子支判平18・10・30) うつ病で新卒SE自殺、研修足りず負担増に? 特に過重な業務といえない

2007.08.20 【判決日:2006.10.30】
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 SEで採用された新卒社員が入社3月後に患った精神疾患により自殺したのは、研修不足による技能で過重な業務に従事したためと、会社の安全配慮義務違反を理由に損害賠償を請求。東京地裁八王子支部は、新入社員である点を考慮しても過重な業務とはいえず、発症原因は個人的素因が大きいと判断、自殺に至る結果を予見することは不可能として、請求を棄却した。

個人的な素因が大 結果予見は不可能

筆者:弁護士 牛嶋 勉(経営法曹会議)

事案の概要

 自殺したKの父が、自殺の原因はKが勤務していたY社にあるとして、安全配慮義務違反に基づき損害賠償を請求したが、本訴提起後死亡し、妻と二男が訴訟を承継した。

 Kは、平成8年3月大学理学部数学科を卒業し、Y社のシステムエンジニア(SE)として採用され、他の新入社員1人とともに、営業第4部に配属された。Kは、同年8月15日、体調が悪くなって欠勤した。8月20日頃、Kと他の新入社員が破棄したゴミの中に、焼却処分すべき顧客リストが含まれていたことが判明した。Kらは、焼却処分について事前に説明を受けていなかったため責任を問われなかったが、上司とKが取引先に赴き謝罪した。

 Kは、8月29日、勤務時間中に体調を崩し、同じ建物にあるY信託銀行診療室を受診し、感冒性胃腸炎と診断され、同日夜、P病院の夜間診療を受け、9月10日にも同病院を受診した。Kは9月に入ると、母に、腰、肩、背中の痛みを訴え、帰宅後そのまま布団に横になることが多くなった。Kは、9月10日、父母と相談し、体を治すために退職を決意し、退職届を作成したが、提出しなかった。Kは、9月11日と12日に出社したが、体調不良が続いていたため、上司の指示により、9月13日から23日まで連続休暇を取り、その休暇中にもP病院を受診した。…

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平成19年8月20日第2645号14面 掲載

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